瓦屋根の漆喰が剥がれる原因と丈夫な屋根を維持するための補修方法をご紹介

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瓦屋根の漆喰が剥がれる原因と丈夫な屋根を維持するための補修方法をご紹介

更新日:2021年08月25日

 瓦屋根で比較的安価且つ簡単な工事といえば漆喰補修です。平瓦と棟瓦の隙間を埋めつつ瓦の固定も行ってくれる漆喰は、瓦屋根にとって非常に重要な役割を持ちます。しかし雨風に晒される屋根の漆喰は通常の耐用年数よりも劣り、10年程度で詰め直し工事などのメンテナンスを行っていかなければなりません。今回は漆喰が剥がれる原因と、補修方法に関してご紹介したいと思います。

漆喰補修について

屋根の漆喰が剥がれる原因

漆喰の剥がれ 徐々に目立つ漆喰の剥がれ

 漆喰とは石灰にふのり・粘土を混ぜた自然由来の素材です。外壁にも使用されるように呼吸できる素材として調湿効果と耐火性が高い優れものです。漆喰外壁に古いイメージを持たれている方も多いと思いますが、その高い特性が買われ今なお高い人気を誇っています。

 ではなぜ瓦屋根に使用される漆喰の寿命が短いかといわれると大きな原因は施工箇所にあります。棟は屋根頂部にありますので只でさえ雨風の影響を受けやすいです。また屋根は住宅の動きも受けますので地震で漆喰がひび割れてしまうこともあります。ひび割れや剥がれが目立ち始めるのがおよそ10~15年、つまりその間に補修工事を行うのがベストです。

漆喰が剥がれるとどうなる?

雨漏り 漆喰補修の必要性

 瓦屋根の棟は土や泥を土台に積まれ、表面に漆喰を塗り固定と保護をしています。この漆喰が剥がれることで内部の土が流れてしまい、棟の歪み・崩壊を招く恐れがあります。また漆喰が無くなることで内部の土が吸水しやすい状態になります。この状態がいつまでも続くと棟から屋根裏まで雨水が入り込むリスクも高まりますので、早めに補修することがオススメです。

 漆喰は瓦を固定する役割も担っています。漆喰が剥がれることで綺麗に整列している平瓦がズレやすくなる可能性もありますので、定期的なチェックを心がけるようにしていきましょう。

漆喰の補修方法

漆喰部分の剥がし 漆喰詰め直し工事

 では雨漏りや崩壊を起こさないように漆喰の補修方法についてご紹介いたします。漆喰の補修方法は「漆喰詰め増し工事」と「漆喰詰め直し工事」が紹介されることが多いのですが、オススメは断然漆喰詰め直し工事です。漆喰詰め増し工事は既存の漆喰を剥がさずに上から新たな漆喰を塗り重ねるのですが、既存漆喰が剥がれる際に同時に剥がれてしまいますので、必ず傷んだ漆喰は剥がしてしまった方が安全です。

漆喰詰め直し工事の流れですが、まずはひび割れや剥がれがみられる漆喰を綺麗に剥がし、密着性を高めるために土に水を吹きかけておきます。その後漆喰を詰めていくのですが、この際に瓦よりも外側にはみ出さないように施工していきます。漆喰が瓦よりも外側に出ている仕上がりは雨水の流れをせき止め、時には内部に浸入させてしまう恐れがあります。

 また漆喰の補修を定期的に行っていても棟瓦の並びがズレてしまっていては全く意味がありません。ズレた部分からの雨水浸入、瓦の落下リスクも高まってしまいますので、この場合は棟の取り直し工事で根本的な部分から補修を行うようにしましょう。

漆喰を使わない棟の工事がある?

傷んだ漆喰棟部分 ブチルテープでの乾式工法

 現在多くのお住まいで採用されている施工方法が「湿式工法」と呼ばれる棟土と漆喰で棟を形成する工事です。昔から親しまれ今尚補修の際に施工される方法ですが、ただでさえ重い瓦屋根の重量を増加させているのが吸水する棟土や漆喰です。そこで現在は「乾式工法」と呼ばれる土や漆喰を使用しない施工方法があります。これは垂木と補強金具で下地を形成し雨水を通さないブチルテープで覆うことで、仕上がりは同じながらも軽量な棟に仕上げることができます。 ちなみに和瓦の約半分ほどの重量で仕上がる樹脂混入繊維補強軽量セメント瓦「ROOGA」では乾式工法での施工が標準となっており、今後軽量な仕上がりになる流れが主流になっていくのではないでしょうか?

漆喰の補修以外に必要なメンテナンスは?

 瓦屋根は耐用年数の長い屋根ですが、雨漏りさせずに長持ちさせるには漆喰以外の箇所もメンテナンスが必要です。瓦屋根に必要なメンテナンスをご紹介いたします。

・瓦の補修、交換
 台風や地震などで瓦にひび割れができてしまったり、ずれてしまった、落下してしまった場合には補修や交換が必要です。そのままにしてしまうと隙間から雨が侵入し、雨漏りの原因となります。瓦は1枚ずつ交換ができます。

・棟取り直し工事
 先ほどもご説明した通り、棟が歪んでいる場合は、棟を真っ直ぐに積み直す棟取り直し工事を行いましょう。棟の歪みは屋根が崩れる原因となります。

・下地の補修、交換
 瓦自体は耐用年数50〜100年ととても長持ちなのですが、瓦の下にある防水紙や野地板などの下地は約20年で寿命を迎えます。屋根葺き替え工事または屋根葺き直し工事で下地のメンテナンスができます。特に防水紙に穴が空いてしまうと雨漏りしますので注意しましょう。

まとめ

漆喰補修工事完了

 今回は瓦屋根にとっては欠かせない役割を持つ漆喰の特徴と劣化してしまう原因についてご紹介させて頂きました。本来優れた耐久性を持つ漆喰も、雨・風の影響を受けやすい場所への施工では通常よりも剥がれやヒビなどの劣化を起こしやすく、定期的なメンテナンスが必要不可欠となります。ただしもちろん正しい補修方法を行わなくては、今後雨漏りを起こしてしまう可能性もありますので、まずは瓦屋根に精通している屋根工事業者に工事を依頼するという事が非常に重要です。私たち街の屋根やさんでは数多くの瓦屋根工事を承っております。台風後の屋根の様子が心配だから見てほしい、築年数が経過してきているのでメンテナンスを検討しているといった方は、点検・お見積り無料の私たち街の屋根やさんへお気軽にご相談ください。新型コロナウイルス対策を徹底した上でのご訪問、またはオンライン相談も受付中ですのでお気軽にお問合せ下さい。

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