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4つのチェックポイントで瓦屋根の点検・メンテナンスのタイミングを知ろう
更新日 : 2024年04月17日
更新日 : 2024年04月17日
「瓦屋根は手入れいらずで安全」と思っていませんか?
確かに瓦屋根は耐久性が高く、数十年以上も持ちますが、台風や強風の影響を受けやすい場合があります。
瓦屋根の耐用年数をさらに延ばし、安全かつ安心してご利用いただくために、瓦屋根のメンテナンスについて説明します。メンテナンスのタイミングや方法について詳しく案内していますので、ぜひ参考にしてください。
お住まいもお体と同じです。悪いところは早期に発見し、迅速にケアしてあげれば、大事に至ることはありませんし、維持やメンテナンスにかかる費用もお安くなります。
定期的な点検の他、悪天候後も検査してあげれば完璧でしょう。しかし、ご自身で屋根に上るのは危険ですし、体の病状の判断と同じように、その道の専門家でなければ不具合を見逃してしまうことも考えられます。
台風の時などにご自分のお住まいの心配をされ、屋根に上り、風に煽られ、落下してしまうという事故が毎年、後を絶ちません。点検は無理をしないで、見える範囲だけでも大丈夫です。それ以上のことは街の屋根やさんにお任せください。無料点検のご利用がお得です。 まずは台風や強風といった悪天候後はメンテナンスをする、屋根に用いられている部材の耐用年数に応じたこまめなメンテナンスをするということを意識していただけたらと思います。
ご自身でできるご自宅の屋根チェック 立地次第では二階の屋根もしっかり見える?
ご自宅の屋根ですから、誰よりもそこにお住まいになられているお客様自身が一番気になりますよね。ではご自宅の屋根を見たい場合はどうすれば良いか?
もしご自宅近くにお住まいよりも高い場所があり、そこから見晴らしがよければ、2階の屋根もしっかりとチェックできるでしょう。多少遠かろうと、双眼鏡や望遠鏡を使えば、バッチリです。ただしそういった道具を使った場合、明らかに怪しい人に映るので注意が必要です。
また二階建てのお住まいで、下屋があるような形状のお住まいであれば二階の窓を開けて一階の屋根を確認することもできます。もしその際に例えば瓦のずれ、劣化が激しければ「もしかしたら二階の屋根も?」と劣化状況を予想することもできます。
一階の屋根以上に二階の屋根は遮るものがなく、風雨や紫外線の影響を受けますから同様以上の劣化が見られる可能性があるということです。このようにこまめにご自宅の屋根の状況を確認することは屋根の健康状態を維持するうえで大変重要ですよね。ただし先述もしましたが心配のあまり、ご自宅の屋根にのぼったことで落下し大けがを負ってしまった、亡くなってしまったという事故が毎年後を絶ちません。ご自身で屋根に上る、DIYで応急処置や補修をおこなうということはくれぐれも控えていただきますようお願いします。
棟とは屋根の面と面が重なる山(頂点)部分を指し、そこに施工されている瓦を棟瓦と言います。瓦屋根を点検する際は、この棟瓦が歪みなく真っ直ぐかどうかを確認。ご自宅の2階から1階の屋根が見える場合はご自身でも棟瓦をチェックすることができます。 少しでも歪んでいた場合は要注意です。徐々に歪みは大きくなり、最後は崩れてしまいます。
棟が歪んでいる、イコール瓦を固定する漆喰が弱ってきているということです。
歪みを放置してしまうと強風や地震時に上の写真のように棟瓦が崩れ、屋根の他の部分や1階の屋根にも悪影響を与えます。
棟が歪んでいる、イコール瓦を固定する漆喰が弱ってきているということです。
歪みを放置してしまうと強風や地震時に上の写真のように棟瓦が崩れ、屋根の他の部分や1階の屋根にも悪影響を与えます。
雹や強風時の飛来物、アンテナの倒壊などによって瓦が割れたり、欠けたりしてしまうことがあります。その部分から雨水が浸入し、雨漏りすることもあります。
瓦の唯一の弱点が割れてしまうということです。割れたまま放置すると他の瓦がずれたり、干渉したりして、他の部分も破損することがあります。
破損した場所から雨水が浸入すると、防水紙や野地板を傷めます。最終的には雨漏りに繋がります。
瓦の唯一の弱点が割れてしまうということです。割れたまま放置すると他の瓦がずれたり、干渉したりして、他の部分も破損することがあります。
破損した場所から雨水が浸入すると、防水紙や野地板を傷めます。最終的には雨漏りに繋がります。
地震や強風で瓦が動き、外れたり、ずれたりしてしまうことがあります。
しっかりと固定されていない状態なので、落下する危険性があり大変危険です。
外れたり、ズレたりした部分からは雨水が浸入することになりますので、雨漏りに繋がります。
しっかりと固定されていない状態なので、落下する危険性があり大変危険です。
外れたり、ズレたりした部分からは雨水が浸入することになりますので、雨漏りに繋がります。
瓦と瓦の隙間を埋めている漆喰が剥がれたり、崩れたりすると、その部分から雨水が浸入します。 また、瓦を固定している力が弱くなっていますので、ちょっとした風や地震でも瓦がズレたり、落下したりする危険性が高まります。 いびつな形のコンクリート片のようなものをベランダや庭先で見つけたら、剥がれた漆喰である可能性が高いです。業者に点検してもらいましょう。
漆喰にひび割れが発生し、今にも崩れそうな状態です。
漆喰が剥がれ落ち、中の土が露出しています。このままでは、土が流出して棟を支えられなくなります。
漆喰にひび割れが発生し、今にも崩れそうな状態です。
漆喰が剥がれ落ち、中の土が露出しています。このままでは、土が流出して棟を支えられなくなります。
漆喰の耐用年数は20年程度で、上記のような目に見える劣化がなかったとしても経年で徐々にひび割れや剥がれが起こります。今現在、不具合がないという方でも新築から20年程度が経過し、一度も詳しい点検をしてこなかったという方は専門業者に見てもらうことをお勧めします。
前述では漆喰についてのポイントを解説しましたが、このように瓦屋根には屋根材としての瓦以外にも漆喰を始め多くの部材が施工され、屋根を形成しています。 当然それぞれの部材には部材ごとの耐用年数があるため、それに応じたメンテナンスが必要になることを是非覚えておいていただきたいと思います。ここでは瓦以外のチェックポイントを解説いたします。
水切り板金
屋根には直接打ち付ける雨水を効率よく、排水するための仕組みとして雨仕舞としての板金部材が施工されている場所があります。例えば外壁と屋根がぶつかる外壁取り合い部分、屋根の面と面とが重なり谷となっている谷部などがそうです。
こうした場所は雨の通り道となるため板金を施工することで隙間から雨水が建物内部へ浸入することを防ぎ、適切な場所へ受け流す役割を持っています。
雨水が集まりやすい場所であるがゆえに不具合があれば途端に雨漏りへと発展してしまう屋根の弱点部分になるため「錆がないか?」「外れてないか?」「穴が空いてないか?」といったチェックが必要となります。防水紙(ルーフィング)
防水紙(ルーフィング)とは瓦の下に敷かれているシートのことです。表面から屋根を見ても瓦に隠れてしまっているためその姿をご覧になったことあるという方は少ないかもしれませんね。
しかしこの防水紙は屋根からの雨漏りを防ぐための超重要部材なのです。一枚一枚重ねられている瓦には湿気や雨水を排水するための隙間が設けられています。隙間が設けられているのになぜ雨漏りしないかというとこの防水紙が建物内部への浸入を防いでくれているからなんですね。いわば雨漏りから建物を守る最後の砦なのです。
この防水紙も新築から20年程度で寿命を迎えます。もし防水紙が破れていたり、剥がれてしまっている場合は当然メンテナンスが必要となります。この場合、雨水の浸入によって屋根の土台である野地板も傷んでしまっている可能性がありますので併せて点検を行う必要があります。
このように瓦屋根と言えども、チェックポイントは瓦だけではないということを是非覚えておきましょう。
漆喰の傷みが軽度な場合、劣化した部分を取り除き、詰め直します。瓦が一部、割れてしまっている場合は部分交換をします。 大規模ではないので、工事というよりも補修といった感じです。この程度の不具合でしたら、費用もお安く済みます。
●漆喰詰め直し
●瓦一部交換
漆喰の剥がれと崩れが進み、棟瓦が歪んでいる場合や固定する強度に問題が出てきた場合、棟瓦を取り外し、積み直します。全ての棟瓦を取り外し、再び積み直しますので、漆喰詰め直しや瓦の一部交換よりも費用はかかります。
●棟取り直し
優れた耐久性を持つ屋根材が瓦です。漆喰や瓦のズレなどのメンテナンスの仕方によっては、その下の防水紙や野地板の方が先に劣化してしまう場合もあります。 屋根から全ての瓦を取り外し、防水紙や野地板の補修、交換を行ってから、再び瓦を積み直します。
●防水紙や野地板の補修、交換
●再び瓦を積み直し
瓦が廃盤になっていて葺き直しはできないこともあります。それ以外にも工事可能な条件が限られますので、この機会にガルバリウム鋼板を使った軽い金属屋根へ葺き替える方が多いようです。
屋根葺き直し工事のメリット・デメリット
瓦と下地、双方の劣化が激しい場合は屋根の葺き替え工事を行います。
これまでの瓦の廃材処理費、新しい屋根材の材料費、そして工事費が掛かるので、高額になります。大規模な屋根リフォームで、工期も長くなります。
最近は耐震性を考えて、老朽化とは関係なく、重い瓦屋根から軽いハイブリッド瓦に葺き替える方も多くなっております。
●葺き替え
葺き替え工事のメリット・デメリット
なぜ台風後、強風後は瓦屋根のお住まいの被害が多いのか?
その原因は瓦屋根の施工方法にあります。例えばスレートや金属といた屋根材は屋根材を固定する際は専用のビスを用いて直接屋根の下地に固定します。一方で引っ掛け工法で施工されている瓦屋根の場合、瓦桟(かわらざん)と呼ばれる角材に瓦を引っ掛ける形で重ねていきます。
この場合、釘等で瓦を固定しているわけではないため台風や強風の影響を受けて、影響を受けた部分の瓦だけが飛散してしまったり、地震時にずれてしまったり、外れてしまうといったことが起こり得るのです。(防災瓦やガイドライン工法に則った施工がなされている瓦屋根の場合、釘やビスで固定されています。)
もし瓦屋根が飛散してしまったり、ずれて落下してしまうとどうなるのか?
お住まいの雨漏りリスクを高めてしまうことはもちろんですが、例えば落下した地点に人や物が置いてあったとすれば・・・。固い瓦屋根が落ちてくるわけですから怪我や破壊に発展してしまいますよね。こうしたことから台風後、強風後、地震後などは特に瓦屋根にお住まいの方は専門業者に異常がないか点検していただくことを強くお勧めします。
お住まいの屋根がセメント瓦・モニエル瓦の方へ
ここでのお話しは日本瓦とも呼ばれる粘土を使った和瓦のお話をさせていただきましたが、世の中には「瓦」とついた屋根材が他にも存在します。
それがセメント瓦やモニエル瓦です。日本瓦と違い洋風のお住まいにも用いられるこれらの瓦は現在新築で使用されることはほぼありませんが、私たちがお住まいの点検にお伺いすると築10年、20年を経過したセメント瓦やモニエル瓦のお住まいを見かけることもあります。このセメント瓦やモニエル瓦は「瓦」という名前は付いていますが、粘土を焼きあげた日本瓦とは素材もメンテナンス方法も違うので注意が必要です。セメント瓦やモニエル瓦のメンテナンスについては是非関連のページをご参照下さい。
スレートや金属屋根など価格や施工性から流通量が増えてきた屋根材の影で、瓦屋根もいまだ根強い人気のある屋根材です。見た目も他の屋根材にはない重厚感、高級感がある上に耐用年数も長く、こまめな点検、定期的なメンテナンスを行うことでどの屋根材よりも長くお住まいを守ってくれます。
こちらのページをご覧いただいた方はすでにご理解いただけたかと思いますが、瓦屋根は決してメンテナンスフリーではないということです。適切な点検、メンテナンスを実施し、お住まいの屋根の健康状態を長持ちさせていただきたいと思います。
4つのチェックポイントで 瓦屋根の点検・メンテナンスのタイミングを知ろうまとめ
●瓦屋根のお住まいに安心してお暮しいただくため、台風や強風後などの悪天候後は専門業者に点検を依頼する、また屋根に用いられている部材の耐用年数に応じた適切なメンテナンスを行うことが重要です。●DIYによるご自身での応急処置や補修は怪我や被害拡大の原因にもなりますので控えましょう。
●ジンカリウム鋼板のデメリットはほとんどカバーできるものですが、知らないまま工事を行ってしまうと後悔してしまう事態になるかもしれません。必ずジンカリウム鋼板がどういうものなのかを理解してから使用しましょう。
●瓦屋根のチェックポイントとして以下の4つが挙げられます
-棟瓦の歪みをチェック
-瓦の割れ(破損)や欠けをチェック
-瓦のずれと外れをチェック
-漆喰の剥がれと崩れをチェック
●水切り板金や防水紙、野地板など屋根を構成する部材は耐用年数に合わせた適切な点検、メンテナンスを行いましょう。
●瓦屋根のメンテナンスには状態別によって「漆喰詰め直し」「棟取り直し」「瓦の一部交換」「屋根葺き直し工事」「屋根葺き替え工事」などを検討しましょう。
●その施工方法から台風後、強風後など被害が多発するのが瓦屋根です。
●セメント瓦やモニエル瓦は素材もメンテナンス方法も日本瓦とは異なるため、屋根材に適したメンテナンスを行いましょう。
瓦屋根に関する施工事例一覧
横浜市旭区上川井町にて陶器瓦屋根のメンテナンス、雨漏り解消の為に谷樋交換工事と棟取り直し工事を行いました
【施工内容】
【使用材料】
南蛮漆喰シルガード(黒)
逗子市小坪にて30年以上メンテナンスをされていなかった棟瓦が倒壊、南蛮漆喰シルガード(黒)使用し棟瓦取り直し工事にて復旧致しました
【施工内容】
棟瓦取り直し
【使用材料】
南蛮漆喰シルガード(黒)
逗子市久木にて棟瓦が破損し冠瓦が軒先から落下寸前、棟瓦取り直し工事を行いました
【施工内容】
棟瓦取り直し
【使用材料】
南蛮漆喰 シルガード(黒)
瓦屋根に関するブログ一覧
瓦屋根に関するお客様の声一覧
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