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人気の平板瓦、その種類とメリット、デメリットをご紹介!
日本は古くから屋根材として瓦を愛用してきました。
現在もなお使用されている瓦ですが、その種類はとても豊富です(^_^)/
新築をご検討中のお客様の中には、屋根について調べているうちに、「平板瓦」とか「平瓦」という言葉を目にするかと思います。
どのような瓦なのか、「平板瓦」と「平瓦」は同じ種類なのか?と疑問に思われた方もいるかと思います。
今回はこの「平板瓦」についてお話したいと思います!
平板瓦とは?
日本で広く使われている、一般的な山と谷の波形状がある瓦に対して、その波形状を廃止してフラットな形状のデザインにしたものを「平板瓦」と呼びます。
この平板瓦には大きく分けて4種類あります。S形瓦、J形瓦、M形瓦、そしてF形瓦です。
代表的な平板瓦は「F形瓦」で、「F」はFlatのイニシャルからついたとも言われてます。
近年瓦屋根の中では一番人気の瓦です(^_^)/
平板瓦は主に4種類
M形瓦
F形瓦が平板瓦という事が分かりました。ではM形瓦はどんな瓦でしょう?
M形瓦は波型の形状の盛り上がりの部分を2つにした形状をした瓦で、別名ふた山瓦とも呼ばれています。
形アルファベットのMのように山が二つある事からM形瓦と呼ばれます。
ヨーロッパでは古くから使用されたタイプで、ヱビス瓦工業株式会社の「モニエース」や三州野安株式会社の「セラマウント」などもこのM形になります。
ヨーロッパの家を思わせるエレガントな仕上がりで人気もあります。
S形瓦
S形瓦は断面が緩いS字のカーブを描いている洋風瓦のことを指します。
S形はS字曲線を描くのでS形瓦ともいわれていますが、ヨーロッパ(スペイン)から来たということでSpanishのSから名前がついたともいわれています。
赤土色を始めとした温かみのある色合いがよく似合う瓦です。
J形瓦
もう一つ、よく聞く瓦でJ形瓦があります。
これは和瓦、日本瓦とも呼ばれている、緩やかなカーブを描いた形状の瓦です。
Jは「Jananese(日本)」の頭文字をとったと言われています。日本瓦は古くから使用されている屋根材で、粘土瓦とも呼ばれます。
作り方は、均一に練り上げた粘土を瓦の形に切り分け乾燥させた後、炉で焼き上げます。
最後に空気を遮断し余熱で完全に乾燥させると日本瓦の完成です。
それでは平瓦とは?
では一方、平瓦とはどんな瓦でしょう?
一般的に平瓦と平板瓦が混同されて表記されていたり同じ物のように言われていますが、実は全くの別物です。
平瓦は、お寺や神社に昔から使われてきている瓦の一種で、本瓦葺きと呼ばれる葺き方に使用されます。
一般的な日本瓦と違い、神社やお寺で使わられている瓦は、平瓦と呼ばれている平板な瓦と、棟から軒まで伸びた丸瓦の組み合わせで成り立っている屋根です。
構成上、丸瓦と平瓦との組み合わせで組まれれるため、どうしても重量が増し、一般住宅ではほとんど使用されていません。
一般住宅用に使われないため、ほとんど区別されることなく、平板瓦を平瓦とも呼ばれてしまっているのが現状のようです。
平板瓦のメリットとデメリット
メリット
近年人気の平板瓦ですが、一般的な瓦に対して、メリットやデメリットはどのようなものがあるのでしょう。まずはメリットから紹介します(^_^)/
・屋根の面がフラットなので太陽光パネルを載せやすい
・オーバーラップロック構造など、防災性を重視した製品が多く登場したこと
・平米(坪)当たりの瓦の枚数が少なくすむ。施工にかかる費用、工期が低減
・洋風建築でも和風建築でもあうシンプルなデザイン
デメリット
・空気層の厚い屋根に比べて通気性能が劣る
・F形は他の形に比べて直射日光の影響を受けやすく、空気層の厚みが薄いため、屋根から熱が室内に伝わりやすい
・種類が多いが生産終了品も多いため、交換するための瓦が確保できない
地震に強いガイドライン工法
高級感、重厚感のある見た目が魅力の瓦屋根ですが、「地震に弱いから…」という理由で瓦屋根にすることを諦めている方はいませんか?
従来の瓦屋根は、瓦桟と呼ばれる木材に瓦を引っ掛けているだけなので、強風や地震で瓦の落下や飛散が発生し、瓦屋根は地震に弱いというイメージがつきました。
阪神淡路大震災で瓦屋根のお家の多くが倒壊したことを受け、2000年に建築基準法が改正されました。
建築基準法改正に対し、瓦業界の団体は2001年に、地震や台風に強い瓦屋根の実現のためにガイドラインを発行しました。
このガイドラインに沿って行う施工法を「ガイドライン工法」と呼びます(^_^)/
瓦桟に引っ掛けるだけだった工法をガイドライン工法では瓦2枚につき1本の釘を使用して瓦を固定することを最低基準とし、瓦の落下や飛散を防止します。
屋根の頂点部分である棟も緊結線を使用してしっかり固定します。
このガイドライン工法で施行された瓦屋根は、阪神淡路大震災クラスの揺れでも瓦が落下しなかったという心強い実験結果があります!
また、2020年9月に国土交通省が「新築の瓦屋根を全固定することを義務化する方針を固めた」と発表しました。
詳細はまだ発表されていませんが、瓦屋根の耐震性はどんどん高くなっていくでしょう(^_^)/
まとめ
平板瓦は、すでに販売され始めてから約30年程度が経過しており、その見た目の美しさや種類の豊富さ、防災性などから多くの人に愛され、たくさんの種類が作られてきました。
それだけ人気になりたくさん製造され分、現在となっては廃盤となってしまっている製品もまた、多く存在します。
次から次に人気のデザインが作られては消えていくため、今では古い瓦とまったく同じ種類の瓦を入手することは困難でもあります。
台風などで破損してしまった際、まったく同じ瓦でないと、雨漏りがしてしまう、屋根全てを葺き替えないといけない、とご不安に思うかもしれませんが、現在販売されている瓦の中から、似た瓦で部分的に差し替える工事が可能です(差し替えできない種類もあります)。
古い瓦が破損してしまったという場合、どのような工事がご提案できるか、まずは屋根の専門家である私達街の屋根やさんにご相談ください。
記事内に記載されている金額は2023年11月16日時点での費用となります。
街の屋根やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
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