あまり聞きなれない「谷樋」についての基礎知識とメンテナンス | 横浜の屋根工事、屋根リフォーム、屋根塗装は街の屋根やさん横浜

HOME > ブログ > あまり聞きなれない「谷樋」についての基礎知識とメンテナンス

あまり聞きなれない「谷樋」についての基礎知識とメンテナンス

更新日:2020年09月30日

 「樋」というと、みなさんはどのようなイメージを持つでしょうか。屋根や外壁についている、雨水を集めて排出する長い筒上のもの、そんなイメージがあるかと思います。樋というのは普段屋根や外壁を見ると目にすることができるものがほとんどなのですが、今回紹介する谷樋、というものは実は外からはほとんど見ることができないものです。しかし、屋根にとってはとても重要な部分でもあります。
そんな「谷樋」について、ご紹介したいと思います。

 谷樋

谷樋って何?

屋根の谷間にある樋 谷間にある樋

 一般的に屋根の軒先部分に水平に取り付けられている筒状のものが「軒樋」、建物の壁に添って垂直に取り付けられているのが「竪樋」と呼ばれています。これらを総称して「雨樋」と呼ばれます。
「谷樋」というのは、これらの雨樋と違い、屋根の上に上らないと見る事の出来ない場所、屋根と屋根の間の「谷間」にある樋を、谷樋と呼びます。

 

谷樋でのトラブル

亀裂の入った谷樋 谷樋
 この谷板金。屋根と屋根のはざまにあり、両方の屋根からの雨水が集まって流れる部分ですので、谷樋では通常の屋根材よりも頑丈な材料が使われたり、同じ部材でも厚みを持たせたりしています。しかしそれでもやはり雨漏りのトラブルが絶えません。ここでは、雨漏りの主な原因を解説します。

1.経年劣化

 年数が経ってくると谷樋が強風などの影響で傷んだり曲がってしまったりすることがあり、正常に雨水を排水することができなくなります。谷樋が歪んでしまったために雨水が流れず水が溜まりやすい状況になると、劣化も早まりそこから錆が発生し穴があくことで雨漏りしてしまいます。特にトタン屋根ですと、雨水の排水能力が高い分、緩やかな勾配の屋根に採用されるケースが多いのですが、緩やかな勾配の谷樋で歪みが発生してしまいますと、雨水に流れの勢いがなく、水たまりが出来やすくなり、錆びて穴が開きやすくなってしまいます。

 

2.オーバーフロー

 

 雨水を処理しきれず溢れてしまうことをオーバーフローとはといいます。経年劣化による谷樋の変形や、集中豪雨や豪雪、落ち葉やゴミなどの詰まりなどで、排水処理できない状態を指します。谷樋が雨水を処理しきれなくなると、排水されなかった雨水が逆流し建物内部に侵入してしまいます。特に勾配が緩い屋根ですと、ちょっとしたゴミでも雨が溜まりやすく、長期間ゴミが溜まったまま放置してしまいますと、そこから錆びて穴が開いてしまうケースがあります。

 

金属性の谷樋

銅製谷樋の錆 銅製谷樋

 古い家では銅製の谷樋を使用しており、銅製の谷樋は一生ものと言われていました。銅は鉄と違い、酸化すると「緑青(ろくしょう)」と呼ばれる青緑色の錆が発生します。この緑青が銅板の表面に皮膜をつくり、内部の腐食を防ぎます。錆が銅を守ってくれるわけです。これにより銅板は高い耐久性を持っています。ですが、最近になり銅製の谷樋であっても穴が開きやすいケースがあることが分かってきました。陶器瓦の釉薬には銅を溶かす性質があり、この釉薬が流れて銅板に接触することで腐食させてしまうケースや、近年多くなっている、酸を含んだ雨の影響により、銅製の谷樋を腐食させてしまうケースなどです。
 現在、谷板金は錆びにくいガルバリウム製のものが主流ですが、雨が集中する谷樋ではガルバリウム鋼板を使用しても傷んでしまいますので、交換する際はより耐用年数が長いステンレス製のものをお勧めします。

 

メンテナンス

谷樋 金属屋根の谷樋

 瓦やスレートなどに挟まれた谷に設置されている谷樋ですので、いざ傷んでしまって交換となると、意外と工事は大変な作業となります。特に瓦屋根以外は手間がかかるため高額になりがちです。瓦屋根は部分的に瓦を取り外すことができるので、谷樋の周囲の瓦だけを外して交換することができるのですが、その他の屋根は面単位で屋根材を剥がしていかなければなりません。つまり、1箇所の谷板金を交換するにはその左右両面、屋根2面分の屋根材を剥がさなければならないのです。屋根材というのは、葺くときは下から上へと葺いていき、施工手順を守って順番に重ねて葺いていきます。解体するときは逆に上から下へと、順番に外していきます。瓦はいったんずらした瓦を再利用することは可能ですが、スレートや金属屋根などは撤去した屋根材を再利用することはできません。瓦屋根以外で谷板金を交換しなければならなくなった場合は、屋根カバー工法を選択した方がリーズナブルになることもあるのです。
 交換工事となると非常にコストがかかる谷樋ですので、定期的に詰まりなどの掃除や塗装メンテナンスなど行い、なるべく傷まないように労わっていく必要があります。

 

谷板金はステンレス製がおすすめ

 谷板金には現在ガルバリウムを使用するのが一般的です。ガルバリウムとは、亜鉛とアルミニウム、シリコンでめっきされた鉄板のことで、金属の弱点である錆に強いことから、屋根材としても使用されています。しかし錆に強いといっても、全く錆ないわけではなく、いずれは劣化してしまいます。また瓦屋根では、瓦の重厚感にあわせて銅製の谷板金が使用されていることもあります。銅製のものは長持ちすると思われる方もいらっしゃるかと思いますが、傷みやすい谷板金は銅製でも20〜30年ほどで劣化し、穴が空いてしまうこともあります。
 そこで谷板金を交換する際にはステンレス製のものがおすすめです。スレンレスはキッチンのシンクに使用されているように、錆に強い金属です。ステンレス製の谷板金に交換することで、より長く快適に過ごすことができます。しかし、ガルバリウムと同様に全く錆びないわけではありませんし、もらい錆によってステンレスが錆びてしまうこともあります。長持ちさせるために定期的に点検を行いましょう。

 

まとめ

メンテナンス後の谷樋

 谷樋は屋根と屋根の重なり合った谷の部分にあり、適切に雨水を処理するための樋の一種です。そのため傷みやすく、丈夫な素材が使われています。銅製やガルバリウム鋼板製、ステンレス製などがあります。しかし傷んでしまうと谷間にあるために瓦など一度撤去してから工事することになりコストがかかりますので、定期的な点検が欠かせません。
 谷樋についてもしご不安な点があるのでしたら、一度私達街の屋根やさんにお問い合わせください。

 記事内に記載されている金額は2020年09月30日時点での費用となります。
 街の屋根やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
 そのほかの料金プランはこちらからご確認いただけます。

2024年最新情報!補助金でお得にリフォーム!

関連動画をチェック!

葺き替えよりリーズナブル!屋根カバー工法で雨漏り解決!【アメピタ!】

 今回の記事で登場した工事やお住まいのトラブルに関連する動画をご紹介します!


 こちらの動画では、工事の内容やお住まいのトラブルの対処方法などをより詳しく説明しています。
 お役立ち情報が満載ですのでぜひご覧になってみてください。


屋根カバー工事698,000円~(消費税・諸経費別)

街の屋根やさん横浜

    1. 電話 0120-989-936
      株式会社シェアテック
      1. 〒222-0033
        神奈川県横浜市港北区新横浜3-2-6
        VORT新横浜 2F
        店舗詳細はこちら
    1. 街の屋根やさん横浜支店
      街の屋根やさん横浜支店
      お問い合わせはこちらから スタッフ紹介 お問い合わせはこちらから スタッフ紹介

      あなたの近くの街の屋根やさんはこちら

       街の屋根やさんは神奈川県以外にも東京都、千葉県などでも屋根工事を承っております。日本全国に展開中ですので、貴方のお住まいの街の屋根さんをお選びください。

      お近くの施工店を探す 北海道 宮城県 福島県 茨城県 栃木県 群馬県 埼玉県 千葉県 東京都 新潟県 石川県 山梨県 長野県 岐阜県 静岡県 愛知県 三重県 滋賀県 京都府 大阪府 兵庫県 奈良県 和歌山県 岡山県 広島県 山口県 香川県 愛媛県 熊本県 宮崎県 鹿児島県

      あなたの近くの街の屋根やさんはこちら

       街の屋根やさんは神奈川県以外にも東京都、千葉県などでも屋根工事を承っております。日本全国に展開中ですので、貴方のお住まいの街の屋根さんをお選びください。

      お近くの施工店を探す 北海道 宮城県 福島県 茨城県 栃木県 群馬県 埼玉県 千葉県 東京都 新潟県 石川県 山梨県 長野県 岐阜県 静岡県 愛知県 三重県 滋賀県 京都府 大阪府 兵庫県 奈良県 和歌山県 岡山県 広島県 山口県 香川県 愛媛県 熊本県 宮崎県 鹿児島県

      屋根カバー工法を行った現場ブログ

      2024/04/22 屋根カバー工法のメリット・デメリット|費用の目安と併せてご紹介!

       「屋根カバー工法」は屋根のメンテンナス方法の一つであり、主に塗装メンテナンスによる屋根機能の回復が難しい場合に行われます! それでは、屋根カバー工法のメリット・デメリットはどの様なものがあるのでしょうか(・・? 今回は屋根カバー工法の特徴・メリットやデメリットと併せて、カバー工法の費用の目安につい...続きを読む

      2024/04/16 相模原市南区下溝で塗装希望のスレート屋根を調査したところ、塗装不可のパミールが使われていました

      屋根の塗装を考えているので状態を見てほしい 相模原市南区下溝にお住いのお客様より、そろそろ屋根塗装工事を考えているので状態の確認と工事提案をお願いしたいとお問い合わせをいただいて、現地調査にお伺いしてきました。   いくつかの業者さんで相見積もりとのことですが、私たちもしっかり状...続きを読む

      2024/04/14 屋根カバー工事や屋根葺き替え工事におススメのアスファルトシングルとは?その魅力を解説!

      アスファルトシングルってどんな屋根材?その魅力とは?  アスファルトシングルは、屋根材として使われる材料の一つで、アスファルトと繊維ガラスを組み合わせたものです。 ガラス繊維にコンクリートをしみ込ませたシートの表面に石粒が吹き付けられていて耐久性があり、雨漏りを防ぐ効果があります。 施工が...続きを読む

      その他のブログ一覧→

      屋根カバー工法を行った施工事例

      施工内容
      屋根カバー工法
      築年数
      28年
      使用材料
      IG工業 スーパーガルテクト Sシェイドモスグリーン
      施工内容
      屋根カバー工法
      築年数
      約30年
      使用材料
      オーウェンスコーニング
      オークリッジスーパー

      その他の施工事例一覧→

      お問い合わせフォーム



      お名前
      必須

      例:屋根 一郎

      ふりがな
      【任意】

      例:やね いちろう

      ご住所(工事地住所)
      必須

      ※郵便番号入力で町名まで自動入力されます。

      郵便番号
      -

      番地・ビル・マンション名

      E-mail
      (半角英数)
      必須
      電話番号
      (半角英数)
      【任意】
      例:045-XXX-XXXX
      お問い合わせ
      【任意】

      入力内容をご確認の上、よろしければ「確認画面へ」ボタンを押して入力内容確認画面へお進みください。

      個人情報の取り扱いにつきましては、プライバシーポリシーをご覧ください。

      点検・調査・お見積りなど無料で承ります!お気軽にお問合せ下さい!


      お電話でのお問い合わせは

      通話料無料

      0120-989-936

      8時30分~20時まで受け付け中!