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勾配屋根を支える垂木の場所と劣化を防ぐ方法をご紹介
屋根メンテナンスをされる際に目が向きがちなのは屋根材かと思います。美観にも大きく左右しますし耐久性は長くお住まいを維持するために着目したい部分ですよね?しかしどのメンテナンスにおいても「下地が重要」ということを耳にしたことはありませんか?屋根材等は目につく箇所ですので当然大事ではありますが、屋根も同様下地の状態が非常に重要なのです。しかし実際に屋根の下地に関して名称や構造を知っている方は非常に少ない印象を受けます。今回は勾配屋根の大きな要「垂木」についてご紹介します。まずどの部分にあたるのか、そしてどのような役割を担っているのかについて知りましょう。そして屋根を綺麗な状態のまま維持するために気を付けなければいけないことをしっかり確認しメンテナンスを行いましょうね。
1.垂木とは?
垂木(たるき)とは屋根の棟木と呼ばれる頂点の木材から軒先に下がっていくまでの傾斜を作っている木材を指します。言葉だけではわかりにくいと思いますので、簡単な画像でご紹介します。
青線部分、外側から見ると棟板金や棟瓦が形成されている部分の下地が棟木にあたります。そして勾配がある屋根は棟木から軒先に対して傾斜をつけなければならないのですが、赤線部分の垂木がその役目を果たしています。住宅の骨組みだけを見るのは建築時だけですので生活の中では気にされたこともないでしょう。ちなみに垂木に対して垂直にある木材は「母屋(もや)」で、この上に野地板と呼ばれる合板を張り防水紙(ルーフィング)、屋根材を葺き屋根が完成するというわけです。
ちなみに垂木も母屋も屋根の下地ですので外壁よりも外側に出ています。しかし垂木の存在に気が付かないのはほとんどの住宅が軒天材を取り付けているからですね。そうすることで全体的な美観性の向上、下地構造の劣化防止を行っているのです。
木材の存在感をもっと出したい、和風の印象を出したいという住まいはあえて垂木を露出させたり、軒天を取り付けないということも可能です。お寺や神社では垂木が露出していることによって圧倒的な木材の存在感を感じますよね。
2.屋根の雨漏りは垂木を腐食させる危険が…
上述した通り垂木は屋根材・防水紙・野地板の下にあるので外部からの影響は受けにくい部分ではあります。しかし雨漏りを起こしてしまうと非常に困った状態になってしまうのです。
こちらは小屋裏から垂木や野地板の状態を見ています。防水紙が劣化したことで雨水が浸入してしまっているのですが、野地板にしみ込んだ雨水は垂木や母屋まで浸食し腐食させてしまっています。屋根工事を行う上で野地板の張替や増し張り補強等は可能なのですが、垂木や母屋は屋根の骨組みですのでそう簡単に補修することはできません。
この状態を放置するとどうなるか、垂木や母屋が腐食するとたわみや歪みを起こし始め、屋根材の重みに耐えられなくなると屋根全体の歪みや落下を起こす危険性もあるのです。崩壊とまではいかなくともわずかな隙間を作るようなら雨漏りのリスクも避けられなくなります。屋根の雨漏りを完全に防ぐことは不可能だとしても雨漏り被害を放置すると大変危険な状態に陥るということを覚えておきましょう。
3.屋根を安全な状態で維持するには?
垂木や梁といった構造部分の劣化を防ぎ安全かつ強固な住宅を維持するためには、まず雨漏りを起こさないという事です。しかし屋根には他にも注意点があります。小屋裏は室内で暖められた空気が上昇しこもりやすい場所になります。夏は気温上昇により木材が乾燥し、冬は室内と屋外の気温差によって結露が発生しやすいのです。
そのため断熱材がしっかり施工されているか、雨漏り等で腐食していないかを見直しましょう。また小屋裏にこもってしまう空気を逃がすために妻換気や棟換気の設置を検討するのも良いでしょう。特に棟換気は雨漏りのリスクが高くなるというイメージから敬遠されがちですが、正しい施工を行えば雨漏りを起こす心配もまずありません。小屋裏や2階が暑い、湿度が高いように感じる等、生活の中で気になることがございましたら私たち街の屋根やさんの無料点検をご利用ください。
4.垂木が傷む原因と補修方法
雨漏りは垂木が傷む原因であるとお話しましたが、雪の重さも垂木を劣化させる原因の1つです。新築など垂木が全く傷んでいない状態であれば雪が積もっても心配ありませんが、雨漏りなどで垂木の強度が下がっている場合、その上に重たい雪が積もったら垂木がゆがんだり折れたりしてしまいます。雪は1㎡あたり約50~150㎏の重さがあります。傷んだ垂木に50~150㎏もの重さが乗ったら折れてしまうのは簡単に想像ができますよね。関東は雪がたくさん積もることはめったにないですが、いざという時に備えて屋根の点検をしておくことをお勧めします。 傷んでしまった垂木の修理は、交換か補強する方法があります。垂木は母屋に釘やビスを打って固定しています。交換をする場合は、同じ部分に釘やビスを打ち込まなければならず、固定力が下がってしまうため、あまり行われません。一方で一般的なのが補強による修理です。傷んだ垂木の横に新しい垂木を添え木して補強します。木材を抱き合わせることから「抱かせ」と呼ばれます。
5.垂木の大きさ
垂木は取り付けられる場所や垂木の上に乗る屋根材によって縦と横の長さが異なります。お住まいを支えるために垂木の縦幅、横幅はとても重要です。
スレート屋根や金属屋根など軽量な屋根材には、横幅4.5cmの垂木を使用します。また、軒の出の長さによって縦幅は異なり、一般的には6cm、軒の出が長い場合は7.5cmとなります。
瓦屋根のお住まいは瓦の重量を支えなければならないので、軽量の屋根材に使用される垂木のサイズよりも大きなものが使用されます。一般的な長さの軒の出の場合は縦幅7.5cmで横幅6cm、軒の出が長い場合は縦幅10cmで横幅6cmの垂木を使います。
ベランダやバルコニー、テラスに屋根にも垂木が設置されています。ベランダやテラスの屋根には軽量な屋根材が使われることがほとんどなので、お住まいの屋根に使用されている垂木よりも小さいものが使われます。通常は縦幅と横幅が4.5cmのもの、軒の出が長い場合は縦幅6cm、横幅4.5cmのサイズの垂木を使います。
また、垂木は455mmの間隔で取り付けられています。軒の出の長さや屋根材によって垂木の大きさが決まっているため、防水シートや野地板をめくって垂木の位置を確認しなくても、屋根材を正確に垂木に固定することができるのです。
6.垂木に関するまとめ
垂木は勾配屋根には欠かせない屋根の下地木材です。普段目にすることも意識することもありませんが、雨漏りや経年劣化でたわみや腐食を起こすことで屋根全体の歪みを引き起こす可能性もあります。メンテナンスを検討する際には、屋根材だけでなく下地に十分な耐久性があるのか、補修を行う必要性があるのかに関して専門業者に確認してもらい、屋根の補修方法を決めていきましょう。
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