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アスベストが含まれるスレート屋根の特徴と屋根リフォーム時のポイント

更新日:2021年06月17日

 アスベストとは石綿(いしわた、せきめん)と呼ばれており、自然に存在する岩石の一種です。名前の通り石であって綿のように軽いことからこのように呼ばれておりますが、このアスベストが空気中に飛散して人体に吸い込まれると健康被害を引き起こす危険があります。現在屋根材とて使われているスレートでも古いものはこのアスベストが含まれており、経年劣化で飛散することから、これを理由として屋根材交換を検討している方もおります。
 このページではスレート屋根材におけるアスベストについて、リフォームの観点でお話いたします。

アスベストが含まれるスレート屋根

 

アスベストとはどんな材?

 冒頭分で述べたように、問題がある材ですが、とても軽いことに加え、屋根材に適した多くの長所があります。
 一つは不燃性の高さです。燃えにくいことから、耐火構造物に多く使われていました。建物が密集しているような都心部では、火災が発生した場合に延焼して被害が拡大しやすいことから、それを防ぐために都市計画で定められている防火地域の建物は耐火建築にすることとなっています。また、特殊建造物(病院や学校、百貨店など)においても建築基準法耐火建築物である必要があります。
 他にも加工のしやすさや、粘着性があるので塗料やセメントに混ぜて使われることもありました。また、屋根材として求められる高い耐久性、耐候性を有しており、アスベストの含まれたスレートは割れにくく寿命も長い傾向にあります。

屋根には耐久性や耐候性といった機能が必要 スレートは不燃性が高い

 

アスベストが与える健康被害

 アスベストはとても細微で1000分の1ミリほどの大きさで、それらが繊維状になっています。それに加えとても軽いことから、空気中に飛散して人体に吸い込まれると、排出されずに人体に蓄積されて病気を引き起こすことになります。
 代表的な病は中皮腫用、肺がん、肺繊維症、石綿肺などがあります。症状はアスベストを吸ってから何年も経ってから出てきますので、仕事などでアスベストを取り扱っている方は健康診断を定期的に受けることが労働安全衛生法で義務付けられています。

アスベストを長年吸い込むことで健康被害がある アスベストを含むスレート屋根の解体には注意が必要

 

・石綿(アスベスト)肺
 アスベスト以外に粉塵や薬品などを吸い込むことでも発症します。初期症状は息切れや咳、痰が見られますが、進行すると肺の機能が低下して呼吸困難を引き起こします。

・肺がん
 アスベストの潜伏期間が30年~40年と長く、発症までに期間があります。肺がんの原因でよく挙げられるのが喫煙ですが、アスベストによる危険性は喫煙の約5倍とかなり高い確率となります。症状は咳、痰、血痰。早期発見であれば手術と化学療法で治癒できますが、進行が進んでしまった場合は5年生存率は悪くなります。

・悪性中皮腫用
 潜伏期間は20年~50年で心臓や大血管の心膜などにできる腫瘍です。症状は胸の痛みや咳で、胸水が溜まって呼吸困難を引き起こします。治療は外科手術や放射線治療、化学療法などですが、発症後の生存率が悪く厳しい病気です。

 建材としての性能は高いとはいえ、このような健康被害を考えると安心して使うことはできません。

 

アスベストを含んだスレートは現在は生産されていません

 もし、ご自宅のスレートにアスベストが含まれていたらどうしよう…と心配になるお客様は多いです。近年においてはアスベストが含まれたスレートは販売はしておりません。健康被害が確認されてからメーカーではアスベストが含まれていないノンアスベストのスレートを販売しています。
 じつはこの、アスベスト、ノンアスベストの過渡期に生産された屋根材、ニチハのパミールは問題があり、10年以上経過するとミルフィーユ状に剥離し、非常に脆いという問題が見つかりました。パミールはすでに生産は終わっており、現在ではノンアスベストで耐久性の高いスレートが販売されています。

 

ニチハパミール ニチハパミールが傷むと表面が剥離したりもろくなる

 

アスベストかノンアスベストか調べるには

・商品名で調べる
 屋根材の商品名がわかればメーカーのサイトなどで調べることができます。図面に商品が書かれていればそれで調べることができますが、中古住宅などの場合はすでに違う屋根材が使われていることもあります。ですので、一番確実なのは屋根材をみることですが、確認するには屋根材を剥がして裏側のシリアルを確認するといった方法もあります。
 ケイミューのサイトでは、設立前の株力会社クボタ、松下電工で販売していた建材でアスベストの規制があるものを確認できます。
ケイミュー株式会社:石綿に関する情報のご案内

アスベストが含まれている屋根材

・旧クボタ(現パナソニック) コロニアル
 スレート屋根として主流なケイミューのコロニアルグラッサと名前も似ていますが、見た目もそっくりで見分けるのはなかなか難しいです。旧クボタのコロニアルは1961年〜1986年まで販売されていました。スレート屋根の寿命は20〜30年ほどですが、それ以上に長持ちしている場合はアスベストが含まれている可能性が高いです。

・旧クボタ アーバニー
一般的なスレートとは違い、スレート1枚1枚の下端がランダムになっているのが特徴で、1982年〜1994年まで販売されていました。その後、同じ形状でノンアスベストのアーバニーグラッサが登場しています。

・旧セキスイルーフテック かわらU
1970年から2007年まで販売されていたかわらUは、名前の通り瓦の形をした屋根材です。見た目は瓦ですが、粘土ではなくセメントで作られているのが特徴です。かわらUにはアスベストが含まれているものと含まれていないものがあるのですが、1990年8月以前に使用されたかわらUにはアスベストが含まれています。

 

 

・劣化具合で判断する

 ノンアスベストのスレートは10年以上特にメンテナンスをしていない場合は、ひび割れなどの不具合が見られるケースが多いです。確認するには屋根に上る必要がありますが、傷んだスレートは簡単にずれたりすることもあって大変危険です。私達、街の屋根やさんでは屋根の無料点検を承っておりますので、お気軽にご相談ください。

 

・年数で判断する
 2004年以降はアスベストを含んだスレートは製造されていません。しかし、一概にそれ以降に建てた家だからノンアスベストであるとは確証がもてませんので、一つの目安と捉えましょう。

 

ノンアスベストの屋根材で発生した不具合

 屋根材の商品名、製造年数から「自分の家の屋根にもアスベストが含まれているかも…」と思うと不安になってしまいますよね。しかし実は、アスベストは屋根に含まれているだけならほとんど害はありません。アスベストを含む屋根は、アスベストの危険性を表すレベルで一番低いレベル3に該当し、危険度は比較的低いとされています。ですが、屋根材が激しく劣化している場合や、屋根を撤去する際などはアスベストが舞う可能性があるので十分な注意が必要です。
 ここまで聞くと、「アスベストは悪いもの」というイメージがあるかと思いますが、アスベストは屋根材に優れた耐久性を与えてくれます。アスベストの使用が禁止されてから、各メーカーがアスベストを含まないノンアスベストの屋根材を発売しました。ノンアスベストの屋根材は健康被害がなく安心かと思われましたが、多くの不具合が発生してしまいました。ノンアスベストのセキスイかわらUは、屋根材が剥離し、雨漏りが発生してしまいました。またニチハのパミール(スレート)は、スレートがミルフィーユ状に剥離し、最終的に雨漏りを発生させました。
 上記の不具合はアスベストが禁止されてから数年の出来事で、現在はノンアスベストでも耐久性の高い屋根材が発売されていますので、ご安心ください。

 

アスベストを含んだ屋根工事リフォーム

 屋根のリフォームでは、屋根材の劣化が少なく、野地板や防水紙に異常がなければ屋根塗装を行いますが、アスベストを含んでいる屋根の場合は劣化状態によっては高圧洗浄でアスベストが飛散する危険がありますので、万全の対策が必要です。その上でのおすすめは屋根カバー工法です。
屋根カバー工法とは既存の屋根の上に新しく屋根を作る工法で、工事によるアスベストのリスクが下がります。また、アスベストを含んだスレートは解体や撤去にも余計な費用がかかり、工事が高額になるため屋根材を交換する屋根葺き替え工事よりも屋根カバー工法のほうが費用を抑え、なおかつ安全に屋根をリフォームできます。
 安心かつ安全な屋根リフォームとして、アスベスト屋根には屋根カバー工法が最適と考えますが、お施主様のご要望や、建物の将来的にどうしたいかといったライフプランによっても変わります。私達街の屋根やさんでは、お客様のご要望や建物の状態を考慮し、最適なご提案をいたします。
アスベスト屋根のリフォームをご検討中の方はお気軽にご相談ください。

 

屋根カバー工法 既存屋根の上から防水紙を設置 屋根カバー工法で金属屋根材を設置したところ

 

 記事内に記載されている金額は2021年06月17日時点での費用となります。
 街の屋根やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
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