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木造住宅の屋根構造とお住まいに使用できる屋根材を確認し後悔のない屋根リフォームを行いましょう

更新日:2020年9月1日

 屋根リフォームを行う際、重要視されているのが「どの屋根材にしようか」「費用が安いほうが良い」等かと思います。もちろんそれこそが今後も長く生活するためには必要なことです。

 しかし補修費用や使用できる屋根材はその下地の状態や構造の問題からある程度は限定されます。そのため安く仕上げたいといっても下地の補修を兼ねると高くなってしまう、瓦を使用したいのに構造上の問題から使用できなかった等様々な問題が発生するケースもあります。そこでまずは木造住宅の屋根構造、木造住宅の制限も含めご紹介したいと思います。

木造住宅の屋根

木造住宅の屋根構造

屋根裏から見る構造 野地板

 まずは木造住宅の屋根がどのようにできているのかを知りましょう。

 通常木造住宅の屋根には傾斜(勾配)がついており、頂点と軒先(端)の高さは異なるかと思います。この勾配は降雨時に雨水の流れをよくするため、美観性を良くする為にあるのですが、その高さを保つのが束(つか)と呼ばれる木材です。特に屋根長さの中心にある真束には棟木を支える重要な役割もあり、棟木が屋根の頂部にあたる部位になります。この部分から屋根面を母屋や垂木で形成し、野地板・防水紙(ルーフィングシート)、屋根材といった工程を踏み屋根が仕上がっていくのです。

 一見屋根はシンプルに見え、シンプルな構造に思われがちですが、たくさんの木材が支え、屋根の勾配・形状を維持しているのです。

屋根の下地もメンテナンスが必要です

 束や棟木、母屋といった屋根の構造部分を小屋組(こやぐみ)と呼び、その上に乗る垂木や野地板、防水紙が下地と呼ばれる部分です。スレートや金属などの屋根材は経年で劣化するため、塗装や屋根葺き替え工事、屋根カバー工事といった工事が必要なことをご存知の方は多くいらっしゃると思います。
 実は屋根材だけでなく、下地部分のメンテナンスも必要です。野地板や防水紙は外から見えないため、こだわる方はほとんどいらっしゃらないと思いますが、野地板は屋根を支え、防水紙は雨水をお住まいに侵入させないといった非常に重要な役割を持っています。使用している材料やお住まいの環境にもよりますが、下地の寿命は約20年〜30年です。瓦屋根のお住まいでは瓦より先に下地の寿命がきてしまいますので、築20年ほど経過したら、一度メンテナンスを行いましょう。スレート屋根や金属屋根の場合、屋根材も寿命を迎えている頃ですので、屋根葺き替え工事や屋根カバー工事で屋根全体をリフォームすることをおすすめします。

屋根材が制限される原因

 その構造と深いかかわりがあるのが屋根材の重量です。住宅を建築される際には必ず構造計算が行われます。これは地震時に最低限倒壊しないだけの強度を、どれだけの柱で支えられるか計算をしたうえで間取りを決めることもあります。それほどまでにどこに柱を設けるのかというのは重要なのです。この際に屋根材の重さは非常に重要です。瓦屋根は非常に重たいため住宅を強く建てる必要があります。一方化粧スレートはそれほどの重量ではない為、瓦屋根住宅よりも柱を減らすことも可能です。

 住宅の構造は「在来工法」と「ツーバイフォー(2×4)工法」があるのですがどちらでも構造計算は行われますので住宅全体で注意しなければいけないポイントかと思います。

構造計算をしている様子 木造住宅の屋根構造

 構造計算は建築時に行われる作業ではありますが、建て直しでもしない限りいつまでもついてまわります。例えば化粧スレート屋根材を瓦に変更したいとした場合、その木造住宅は瓦を支えるだけの強度がないため瓦を使用することができないという結果になります。一方瓦屋根から化粧スレートに変更したい場合は葺き替えが可能ですし、重量を考慮したうえで太陽光パネルが設置できるケースもあります。

構造計算上設置可否が決まる太陽光パネル 強度が十分でない木造住宅

 このように木造住宅は建物全体で屋根を支えていますのでその現状を超えないようにリフォームを検討しなければならないという事を覚えておきましょう。

木造住宅の屋根リフォームで失敗しないためには

 では実際に木造住宅で屋根リフォームを検討される際にどのようなことに気を付けなくてはならないのか。まずは新築時の状態を知ることです。新築を建築された方、建売住宅を購入された方はわかるかと思いますが、中古住宅を購入された方は既存の屋根材しかわかりませんよね?ただ住宅の仕様図は屋根リフォームで変更されることはありませんので、確認すれば新築時の状態を確認することが可能です。もし仕様図がなく、既存屋根材よりも重たい屋根材を使用したいといった場合は、リフォーム会社に構造計算を依頼する必要があります。既存屋根材よりも軽量な屋根材へ変更される場合は特に問題ありませんが経年劣化を考慮する必要もあります。

野地板の腐食 雨漏り被害

 経年劣化は屋根材だけではありません。長期間にわたって屋根材を支えている野地板や垂木は少しずつ撓み歪みを起こしている可能性もあります。この状態のまま屋根材を葺き替えても屋根全体に歪みや微妙な隙間を生じてしまう可能性もありますので、下地の補修や補強が必要になります。特に雨漏り被害を長時間受けた下地は、現状問題がなくとも後々にひどい劣化・損傷を起こす可能性がありますので早い段階での補修が欠かせません。

 住宅の部材はいつまでも変えずに使用できるものではありません。築年数が経過するほどに支出の高い工事が必要になるケースもありますのであらかじめ覚悟をしておきましょう。

木造屋根の形

 屋根の形には実はたくさんの種類があります。形によって向いている屋根材やメリット・デメリットがありますので、代表的な屋根の形についてご紹介いたします。

切妻屋根(きりつまやね)
 多くのお住まいで採用されている屋根の形で、三角屋根とも呼ばれます。三角屋根という名前の通り、屋根が2面でできており、軒のない側(妻側)から屋根をみると三角に見えます。切妻屋根は形状がシンプルなので雨漏りのリスクが低く、費用も比較的安いことがメリットです。一方、屋根の面が少ないので外壁が劣化しやすいというデメリットもあります。

寄棟屋根(よせむねやね)
 切妻屋根の次に多い屋根の形です。屋根が4面でできているのが特徴で、大棟や隅棟があります。ちなみに大棟がない4面から構成されている屋根を方形屋根(ほうぎょうやね)といい、上から見ると正方形の形をしているのが特徴です。寄棟屋根と方形屋根は形が似ているためメリットやデメリットもほぼ同じで、耐風性があることや切妻屋根に比べて外壁が劣化しにくいことがメリットで、切妻屋根よりも棟の数が増えるため雨漏りリスクはやや高まるといったデメリットがあります。

片流れ屋根(かたながれやね)
 屋根が1面のみの屋根を指します。スタイリッシュでモダンな印象を与える片流れ屋根は、コストが低いことがメリットで、太陽光パネルの設置を検討されている方には向いています。しかし、雨漏りしやすいといった欠点があり定期的な点検やメンテナンスがかかせません。

まとめ

屋根葺き替え工事完了

 日本住宅のほとんどを占める木造住宅ですが、その屋根の構造、屋根材の制限等をしっかり理解されている方は多くありません。中にはその住宅に使用できない屋根材を使用してかえって雨漏りを起こしてしまった、住宅の危険を及ぼしてしまったというケースも実際にあるのです。

 屋根工事業者はそのすべてを理解し適切な工事をしなければならないのですが、自然災害が続く中、悪質な工事業者に施工されたことで後悔してしまったという方もいらっしゃいます。まずはお住まいの状態を知ること。そして大事なお住まいを任せられる屋根工事業者を選定することが非常に大事です。

 私たち街の屋根やさんは点検・お見積りはもちろんご相談も承っております。心配な点があり工事に踏み切れない、費用や施工に関して疑問がある等、気になることがございましたらお気軽にご相談ください。

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