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軒天張り替え工事とその機能をご紹介します
軒天とは外壁から張り出した屋根の天井にあたる部分をいいます。ちなみにお住まいの部位名称では外壁から張り出しているところを軒といい、その天井部分から軒天といわれるようになったそうです。通常は降雨が当たる場所ではないことから、そうそう傷むものではありません。しかし台風などの強風で軒天板がはずれることや、屋根の水切り不良によって軒天が濡れるような場合は湿気で傷んでしまうことがあります。
これらの場合には軒天張替え工事が必要になりますが、軒天に使われている材なども様々です。このページでは軒天張替えに伴う役割や工事方法をご紹介したいと思います。
軒天の機能とは
お住まいの付帯部である軒天。当然機能性から軒天が設置されていることもさることながら、景観を向上させるといった目的もあります。屋根はレイヤー状に様々な部材が重ねられていますが、軒の裏からは野地板や垂木などの構造が丸見えになってしまいます。軒天を設置することで、それらの構造を隠し、スッキリとした景観になります。
他にも軒天があることで、外壁へ降雨が当たりにくくなり汚れや劣化を防いでくれます。また、雨が降っている時に窓の開け締めをしても室内に雨水が入り込みにくいことも軒天の機能といえます。
軒天に通気口を設けることで屋根裏の換気効率を向上させることができます。屋根裏は湿気や熱気が溜まりやすいことから、屋根裏の換気が十分されていれば快適性をアップさせることとに加え、木部が湿気で傷むことも防いでくれます。
軒天があることで延焼防止になります
隣のお住まいで火災があった場合、屋根裏に火がうつるとあっという間に、屋根が燃えてしまいます。そのため軒天に不燃材を使うことで屋根裏が燃えることを防ぎ、被害が大きくならないようになります。一昔前は軒天の材に不燃材ではない材質が使われている場合もありましたが、現在においてはほとんどの軒天は不燃材で作られており、その種類もケイカル板、エクセルボード、フレキシブルボード、金属板などがあります。
不燃材ではない材としては合板ベニヤ板がありますが、不燃材と比較して価格は抑えられます。しかし耐久性が低く経年劣化が早いというデメリットもあります。
軒天の材質
軒天の材質は様々で、それぞれメリット・デメリットがあります。軒天張り替え時に、ご予算やライフプランに合った軒天を選ぶことがおすすめです。
木材
・ベニヤ
約20年ほど前に建てられたお住まいでは、ベニヤ板の軒天が主流でした。費用が安い、施工しやすいといったメリットがありますが、腐食しやすいというデメリットもあります。また、木材なので火災が発生した際にすぐに燃えてしまいます。
・化粧合板
木材の軒天材で、表面に木目のプリントがされているものを化粧合板といいます。化粧合板のメリット、デメリットはベニヤとほとんど同じです。
不燃材
・ケイカル板
現在新築のお住まいで最も使われている軒天材です。耐火性や防湿性、耐久性に優れており、費用も比較的低いのが特徴です。しかし、防水性が高いため塗装をして防水する必要があります。
・フレキシブルボード
フレキシブルボードはケイカル板に比べて高耐久なのですが、重量があるため下地の確認が必要です。
金属
・ガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板は、金属屋根でよく使用される材質です。錆に強く、耐久性もあるためお住まいのあらゆる場所に使われています。ガルバリウム鋼板の軒天材は、不燃材の軒天よりも耐火性に優れていますが、その分費用は高いのがデメリットです。
軒天張り替え工事のご紹介
軒天の材が剥がれてしまったとのお問い合わせから、軒天張り替え工事を行いました。軒天材を固定していたボンドの接着性が低下したころから、材が剥がれ落ちてしまっていました。
まずは現地調査時の様子です。左写真が軒天材で、軒天から落下したものが庭に落ちていました。総二階のお住まいのため、直接庭まで落下したということは結構な衝撃だったはずです。最悪人に当たったりすれば大変ですので下に何もなかったことは不幸中の幸いといえるでしょう。
軒天材が剥がれた場所は木部が露出しており、落下していない軒天材もとても剥がれやすい状態になっていたため、全ての軒天材を撤去して張り替えを行います。
2階建ての軒天張り替えは高所作業になるため足場を仮設して作業を行います。軒天材をすべて剥がします(左写真)。ボンドがあまり効いていないため、とても剥がれやすくなっていることに加え湿気を含んでいることから材自体が劣化していることも、外れた原因のようです。
新しい軒天材を設置していきます(右写真)。材料はケイカル板です。一般的に軒天によく使われている材で、正式にはケイ酸カルシウム板といいます。特徴として不燃性であることや、湿気による変形がしにくいこと、さらには水分で腐食しないとい利点もあります。
軒天材で安価な合板ベニヤ板とあまり変わらない価格にもかかわらず、軒天に必要な性能を十分満たしている材といえるでしょう。
もともと軒天換気の通気口が設けられていましたので、こちらは再利用して取り付けます。
ケイカル板は湿気に強いといっても、太陽光の紫外線で劣化するため塗装を行います(右写真)。数回の重ね塗りで塗装に厚みをもたせることで塗料の性能を十分に発揮できます。
仕上げの重ね塗りが終われば軒天張り替えは完了となります。
軒天は普段の生活ではあまり気にすることはなく、不具合がでて初めて気が付きます。お住まい全般に言えることですが、不具合は早期発見と迅速な対応によって問題を最小限に抑えることができます。例えば軒天に穴が空いている場合、その状態を放置すると穴が広がるだけでなく、そこに小動物が巣を作ってしまったり、台風などの強風によって破損、最悪の場合は軒天から入り込んだ風圧で屋根自体が破損するケースもあります。
問題が起こる前にお住まいを定期的にメンテナンスしておけば大惨事を未然に防ぐことができるのです。
もしお住まいに異常を感じていなくとも10年以上メンテナンスや調査をしていない場合は点検をおすすめしております。街の屋根やさんではお住いの点検を無料にて承っておりますのでお気軽にご相談ください。
記事内に記載されている金額は2021年03月22日時点での費用となります。
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