HOME > ブログ > お住まいを劣化させない工夫、屋根の施工でも考えられている水勾.....
お住まいを劣化させない工夫、屋根の施工でも考えられている水勾配の役割とは?
皆さんのお住まいの屋根はどのような形状でしょうか?多くは棟から軒に向かって勾配(傾き)があり、切妻屋根や寄棟屋根、片流れ屋根といった屋根形状ではないでしょうか?
これらの屋根は傾きによって雨水を効率的に軒まで流し屋根材の劣化を防いでいます。では一部のお住まいや病院やビルなどに採用されている【陸屋根】は実際歩いてみるとほとんど勾配を感じられないにも関わらず、雨天翌日には水が無くなっているという状態を見ることもあるのではないでしょうか?これは水勾配と言われるわずかな勾配が働いている為です。今回は陸屋根のメンテナンスでも注意したい水勾配に関してご紹介したいと思います。
水勾配とは?
水勾配とは水が流れる程度のわずかな勾配の事を指します。陸屋根の場合排水口に向かって水勾配がつけられており、少しずつでも水がしっかり排出されるような仕上がりになっています。わずかな勾配ですので通常通り歩行も可能ですし、傾いていると感じる方も少ないかと思います。
陸屋根の場合は屋根材を葺く勾配屋根とは違い、防水工事が施されます。防水層にもいくつか種類がありますが、耐用年数の長いアスファルト防水でも15~20年程度で改修が必要となります。ここで雨水がいつまでも滞留してしまう仕上がりですと防水層を傷め雨漏りを起こしてしまう恐れもあります。また水分が残っている状態は苔や藻の繁殖を促す要因にもなりますので、根本的な問題から改善していかなければなりません。一部分に水溜まりが出来て排水されていない、排水口に向かって水が流れていかないといった場合は一度確認を行う必要があります。
水勾配は他の場面にも使われている
実はこの水勾配、雨樋の設置時にも考慮されています。雨樋が明らかに傾いているお住まいなんて見たことはないですよね?雨樋が水平であっても雨水は水位が低い方に流れますので集水器に向かって流れますが、それでも10mに対して3~5㎝程の勾配がついています。
この場合勾配を決めるのは雨樋ではなく、雨樋を取り付ける指示金具の取り付け位置に合わせて勾配を決めています。雨樋は指示金具に取り付けているだけですので、勾配不良を起こしている場合は指示金具の位置から見直しを行っていく必要があります。雨樋設置後から数年は特に問題ありませんが、台風や積雪によって指示金具に負荷がかかり破損してしまう事もありますので自然災害後は特にチェックしていくように心がけましょう。
また毎日の生活の中で無意識に触れている水勾配といえば駐車場です。駐車場に水が溜まると滑りやすくなるなど不便を感じたり、カビや苔が発生すると美観の低下、劣化を招く恐れもあります。陸屋根の場合は1%の水勾配でも良いとされていますが、駐車場は2%程の勾配を付けることもあります。これは100㎝に対し1㎝高さを上げるのか、2㎝にするかという考え方です。当然数値が高くなればなるほど勾配を感じるようになりますが、その分水捌けが良くなり劣化スピードを抑えることにもつながります。緩勾配屋根より急勾配屋根の方が傷みにくいと言われるのも勾配と水の滞留時間に深く関係があるためです。駐車場はGLから道路までの高低差で粗方決まりますが、平坦に見える駐車場でも勾配があるという事を覚えておきましょう。ボールをただ置いただけでは道路に転がっていく可能性もありますのでご注意くださいね。
メンテナンス時は水勾配をしっかりチェックしましょう
劣化すればたちまち室内に雨水を浸入させてしまう陸屋根の水勾配は特にチェックしておかなければなりません。特に防水層の改修においては重ね塗り等が可能ですが、下地の勾配不良まで改善するわけではありません。もちろんわずかな勾配等であれば若干の厚塗りでもカバーできるかもしれませんが、現実的ではありませんし仕上がりとしても不安が残ります。出来る事であれば樹脂モルタルの塗り回数等で水勾配の改善、ケレンの徹底による不陸調整など、根本的な下地勾配の改善含む防水工事が必要と考えます。
防水工事の種類
防水工事には、「FRP防水」「ウレタン防水」「シート防水」の3つの種類があります。それぞれ特徴をご紹介いたします。
・FRP防水
FRPとは繊維強化プラスチックのことで、お風呂の浴槽にも使用されているほど防水性の高いのが特徴で、触った感じがプラスチック樹脂に似ています。液体状の防水なので、つなぎ目がなく、軽量で丈夫な防水層を形成します。
・ウレタン防水
FRP防水と同じく液体状の防水なので、つなぎ目がなく綺麗な防水層ができます。FRP防水に比べて費用が安く、弾力があり柔らかいのが特徴です。
・シート防水
ゴムシートや塩ビシートを貼り付けて防水層を形成します。シートを貼り付けるだけの施工なので費用を抑えることができ、工期も短くなります。下地の影響を受けない施工も可能です。
水勾配に関するまとめ
水勾配は陸屋根の防水層や雨樋の正常な機能を保つためにも考えなければならないポイントです。雨樋は近年水平でも問題ないと考えられていますが、陸屋根は防水層の劣化を助長するため必ず僅かでも勾配を取り、雨水の排出に努めなければなりません。生活の中で「水はけが悪い気がする」「排水口に向かって水が流れない」「排水が詰まっている」等、水捌けに関して不具合・問題を感じたら早い段階で補修・メンテナンスを行いましょう。
私たち街の屋根やさんは点検・お見積りを無料にて承っております。防水が劣化すれば雨漏りを起こすリスクは急速に高まりますので早め早めに対処していきましょう。
記事内に記載されている金額は2021年08月31日時点での費用となります。
街の屋根やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
そのほかの料金プランはこちらからご確認いただけます。

関連動画をチェック!
防水紙(ルーフィング)は雨漏り防止の要【プロが解説!アメピタ!】
今回の記事で登場した工事やお住まいのトラブルに関連する動画をご紹介します!
こちらの動画では、工事の内容やお住まいのトラブルの対処方法などをより詳しく説明しています。
お役立ち情報が満載ですのでぜひご覧になってみてください。
このページに関連するコンテンツをご紹介
あなたの近くの街の屋根やさんはこちら
街の屋根やさんは神奈川県以外にも東京都、千葉県などでも屋根工事を承っております。日本全国に展開中ですので、貴方のお住まいの街の屋根さんをお選びください。

防水工事を行った現場ブログ
防水工事を行った施工事例
お問い合わせフォーム

点検・調査・お見積りなど無料で承ります!お気軽にお問合せ下さい!
お電話でのお問い合わせは
通話料無料

0120-989-936
8時30分~20時まで受け付け中!