相模原市で確認した瓦屋根の点検事例と新東セラムF2の状態について

はじめに

相模原市のアパートオーナー様から、瓦屋根の状態が気になるとのご相談をいただきました。
今回は屋根専門業者である街の屋根やさんが、瓦屋根の点検を実施した事例をご紹介します。
使用されていた瓦は、現在も多くの住宅で採用されている新東 セラムF2でした。

瓦屋根は耐久性が高いというイメージを持たれがちですが、定期的な点検を怠ると雨漏りや下地劣化につながる恐れがあります。
瓦自体が割れていなくても、棟や固定部に問題が発生しているケースもあるため注意が必要です。

瓦屋根全体の状態確認

まずは屋根全体を高所から確認します。
全体を見ることで、瓦のズレや不自然な歪みがないかを把握できます。
今回の相模原市の住宅では、瓦の並び自体は比較的きれいな状態を保っていました。

しかし、遠目では問題がなさそうに見える屋根でも、細部には劣化が潜んでいることが多いのが実情です。
そのため、次に瓦の種類と特徴を踏まえながら、より細かい点検を進めていきます。

新東セラムF2とはどのような瓦か

新東セラムF2は、耐久性と意匠性を兼ね備えた瓦として知られています。
表面はマットな質感で、色あせしにくい点が特徴です。

陶器瓦に分類されるため、瓦そのものの寿命は非常に長いとされています。
一方で、瓦を固定している釘やビス、棟部分の板金や接合部は経年劣化を起こします。

つまり、新東セラムF2を使用しているからといって、点検が不要になるわけではありません。

棟部分も入念にチェック

瓦屋根において、棟部分は雨水の侵入を防ぐ要となる場所です。
棟には瓦だけでなく、板金や下地材が使われている場合があります。

今回の点検でも、棟部分を重点的に確認しました。
棟は風や地震の影響を受けやすく、ズレや浮きが発生しやすい箇所です。

棟に異常が起きると、雨水が内部に入り込みやすくなり、野地板や垂木の劣化につながります。

棟板金ジョイント部の劣化確認

棟板金の継ぎ目部分を確認すると、シーリング材の劣化が見られました。
このようなジョイント部は、雨水の通り道になりやすい箇所です。

シーリングが硬化・ひび割れを起こすと、防水性能が低下します。
瓦屋根であっても、棟板金が使用されている場合は金属屋根と同様の劣化が起こります。

見た目では小さな隙間でも、長期間放置すると雨漏りの原因になります。

現地調査では、目視だけでなく触診も行います。
指で押した際に浮きや沈みがないかを確認することが重要です。

わずかな浮きでも、強風時には板金がバタつき、固定力がさらに低下します。
その結果、棟全体が歪んだり、最悪の場合は飛散するリスクもあります。

頭打ち固定は特に注意が必要

今回の点検では、頭打ちで固定されている箇所も確認されました。
頭打ちとは、釘やビスの頭が露出した状態で固定されている施工方法です。

頭打ちは雨水が直接釘穴に入りやすく、錆や腐食の原因になります。
特に台風や強風の影響を受けやすい地域では注意が必要です。

釘が錆びると保持力が低下し、瓦や板金のズレにつながります。

瓦屋根点検で確認すべきポイントまとめ

瓦屋根の点検では、以下の点を総合的に確認することが重要です。
瓦の割れや欠けの有無
瓦のズレや浮き
棟部分の歪みや固定状態
棟板金やジョイント部の劣化
釘やビスの浮き、錆の有無

新東セラムF2のような高耐久瓦でも、これらの部分は確実に経年劣化します。

瓦屋根点検を行う重要性

瓦屋根のお住まいは年々減少傾向ではありますが、築年数が経過した瓦屋根の住宅はまだまだ少なくありません。
瓦屋根はメンテナンスフリーではなく、点検を行うことで初めて性能を維持できます。

早期に異常を発見できれば、大掛かりな工事を避けられる可能性も高まります。

街の屋根やさんによる瓦屋根点検について

街の屋根やさんでは、屋根専門業者として瓦屋根の細部まで丁寧に点検を行っています。
屋根材の種類や施工方法を理解したうえでの診断を大切にしています。

瓦屋根の状態が気になる方は、早めの点検をおすすめします。
瓦屋根を長く安心して使うためにも、定期的な確認を心がけましょう。

　記事内に記載されている金額は2025年12月19日時点での費用となります。
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