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いぶし瓦の性能や特徴、メンテナンス方法をご紹介します
いぶし瓦とは、数ある粘土瓦の一種です。粘土を窯で焼いて瓦に仕上げる途中に、窯の中で燻す工程を経ていぶし瓦はつくられます。粘土瓦でいぶし瓦と同様に多く使われているのが釉薬瓦ですが、それと比較していぶし瓦は落ち着きがあり、独特の雰囲気をもっているため、多くのお住いに使われています。
このページではいぶし瓦について、メリット・デメリットやメンテナンス方法についてご紹介いたします。
いぶし瓦はどんな瓦?
最初にお話した通り、粘土瓦の一種であるいぶし瓦。名前の由来は作る工程で窯で燻(いぶ)すためで、この工程によって独特の灰色の瓦に仕上がります。
いぶし、という言葉でもうひとつ思い当たるのが「いぶし銀」です。これはいぶした銀の風合いを色で例えた言葉ですが、それよりも華やかさわなくとも、確かな実力や魅力があるという意味で使われています。いぶし瓦の色はまさしくいぶし銀で、ツヤもなく、灰色という地味な色ではありますが日本の風土にマッチし、和風建築よく合うこのいぶし瓦は古くから愛されてきました。
いぶし瓦が作られる工程として、まず粘土を焼き上げますが、その最後の工程で窯を密閉させて煙で燻して表面処理をしています。これを燻化工程といいますが、このとき表面には炭素膜が作られ、それが瓦を全体的に覆っていぶし銀の瓦にできあがります。炭素膜によって、素焼きの粘土瓦よりも劣化に強く長持ちしますが、屋根全体での重量はほんの少し素焼き瓦よりも重くなります。
いぶし瓦は経年によって色ムラが起こる?
よくいぶし瓦が使われているお住いで、部分的に色が変わっている状態を見たことはないでしょうか?実はこれは表面の炭素膜が経年によって剥がれたために起こる現象です。炭素膜があることで表面の保護機能は向上しますが、それがなくとも粘土瓦はとても耐久性が高く大きな影響はないと言えます。
この色ムラはむしろいぶし瓦独特の味ともいえ、好まれる傾向があります。とくに日本家屋は古くなることで趣が出て、良さが増すと言われていますが、いぶし瓦はそれに一役買っていると言えるでしょう。
いぶし瓦と釉薬瓦の違い
同じ粘土瓦であるいぶし瓦と釉薬瓦ですが、いぶし銀ないぶし瓦とは対比し、ツヤがあり色鮮やかなのは釉薬瓦です。釉薬というガラス質のうわ薬と表面に塗って乾燥させ、さらに1150度の高温で焼成して瓦に密着させます。そのため、めったなことで表面の釉薬が剥がれることはなく、長期間美しい色合いを保持します。それに対していぶし瓦は経年によって表面の炭素膜が落ちるため、色ムラがみられるようになります。当初の景観を維持したい方には釉薬瓦に分がありますが、経年とともに変化するといういぶし瓦もその良さがあるといえるでしょう。
気になる性能についてですが、耐久性や強度など屋根材に求められる性能としてほとんど変わりはありません。ですので、いぶし瓦と釉薬瓦での性能では選ぶよりも、見た目などの好みになるのではないでしょうか。
いぶし瓦のメリット
粘土瓦全般に言えるメリットになりますが、何よりもメンテナンスフリーであることが大きいです。経年で表面の炭素膜が剥がれるという変化はありますが、だからといって塗装をする必要はなく、50年以上もの耐用年数があります。また、遮音性の高さや燃えにくさ(難燃性)。屋根材としてとても優秀と言えるでしょう。
また、見た目の良さや日本の建物にとてもよく合う景観もいぶし瓦のメリットといえます。
いぶし瓦のデメリット
釉薬瓦のように表面にガラス層がないことから、若干ではありますが凍害や塩害に弱い可能性があります。また、これは軽量な金属屋根材やスレートと比較して、重量があることもデメリットです。
屋根材が重くなるとどうしてもそれを支える躯体に負荷がかかるため、太くて丈夫な材が必要にないます。必然的に建築コスト高くなってしまうのです。また、地震による揺れにも屋根が重いことでダメージは大きくなるため、耐震を考えて軽量な屋根材への葺き替えを検討される方もいらっしゃいます。
いぶし瓦のメンテナンス
メンテナンスフリーと言われるだけあっていぶし瓦に限らず粘土瓦自体は特別メンテナンスは必要あありません。しかし、だからといって屋根を放置していていいわけではないのです。
瓦は何十年ももつとしても、その下に設置されている防水紙は10数年で寿命を迎え、経年劣化でひび割れや穴あきなどがでてきます。また、瓦屋根の棟などに使われる漆喰も10数年で変色からひび割れ、剥がれなどに発展するため、屋根としてのメンテナンスは必要になるのです。
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