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アスベスト含有スレートの劣化とメンテナンスを徹底解説|街の屋根やさんが解説する長寿命化のポイント
はじめに
アスベスト含有スレートはかつて多くの住宅で採用された屋根材で、横浜市港北区の住宅でもよく見られます。
現在はアスベストの使用が禁止されていますが、過去に施工された建物ではまだ多くが現役で使用されており、適切なメンテナンスが欠かせません。
この記事では、実際に横浜市港北区の住宅で撮影した画像を使用しながら、アスベストスレートの劣化症状とメンテナンスのポイントについて詳しく解説します。
屋根全体の状態
スレート屋根は一見すると問題がないように見えても、表面の防水性は年数が経つにつれて低下し、雨水を吸収しやすい状態になります。
吸水と乾燥を繰り返すことで、スレートは次第に脆くなり、さまざまな劣化症状が現れます。

スレートの反り
アスベスト含有スレートは比較的丈夫ですが、長年の雨風・紫外線により、次第に反りが発生します。
反りはスレートの防水機能が落ちているサインであり、雨水が屋根材の下へと侵入しやすくなるため、放置すると雨漏りにつながる可能性があります。
横浜市港北区でも反りの症状は非常に多く見られます。

スレートの割れ
反りが進行すると、次はひび割れが発生します。
スレートは乾燥と吸水を繰り返すことで内部に微細なひびが入りやすく、そこに力が加わると割れてしまいます。
また、強風で飛来物が当たったことによる割れもよく見られます。
割れを放置すると雨水が直接屋根内部へ入り込み、下地の腐食を招いてしまいます。

棟板金周りのコーキング劣化
スレート屋根で忘れてはいけないのが、棟板金まわりのメンテナンスです。
今回の港北区のお住まいでも、棟板金の継ぎ目に施されたコーキングの劣化が見られました。
コーキングが切れてしまうと、継ぎ目から雨水が浸入し、屋根内部の貫板が腐食してしまいます。
腐食が進行すると棟板金が浮き、強風時に飛散する危険もあるため、早めの補修が必要です。

棟部分の防水は屋根全体の要と言えるため、メンテナンスを怠ると大きなトラブルに発展します。
アスベスト含有スレートのメンテナンス方法
アスベストを含むスレートは「飛散させないこと」が最も重要です。
そのため、以下のようなメンテナンスが推奨されます。
・塗装による保護
劣化が軽度であれば、塗装によるメンテナンスが可能です。
塗装することで表面の撥水性が蘇り、紫外線による劣化も抑制できます。
ただし、割れが多く見られる場合は塗装だけでは不十分になります。
・ひび割れ部分の補修
軽度のひび割れであれば、専用の補修材を使って埋めることができます。
しかし、割れが多数存在する場合やスレートの強度が落ちている場合は、部分的な交換が必要です。
アスベスト含有スレートの撤去には専門の資格と適切な処理が必要です。
一般の業者では対応できない場合があるため、専門の屋根業者に相談することが重要です。
・葺き替えやカバー工法による改修
スレート全体の劣化が進んでいる場合は、葺き替えやカバー工法がおすすめです。
カバー工法は既存のスレートを撤去せず、上からガルバリウム鋼板などの軽量屋根材を重ねる方法です。
アスベスト含有スレートを撤去する必要がないため、工期短縮と費用削減につながります。
アスベスト含有スレートを放置するとどうなるか
・防水性低下による雨漏り
・棟板金の腐食・飛散
・下地木材の腐朽
・室内への漏水やカビの発生
長期放置は住宅全体の寿命を縮めてしまうため、早期の点検が非常に重要です。
まとめ
アスベスト含有スレートは適切にメンテナンスすれば、まだまだ長く使用できます。
しかし、劣化症状が発生している場合は、専門業者による点検と適切な補修が不可欠です。
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