軒下(軒天)に使われる材や修理方法など知っておきたい4つのポイント

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軒下(軒天)に使われる材や修理方法など知っておきたい4つのポイント

更新日:2020年11月02日

軒下とは屋根から突き出た、屋根部分の下を意味するのですが実はこれは略語で、略さない場合は軒下天井(のきしたてんじょう)と言います。屋根の工事において軒下天井というよりも、「軒天(のきてん)」ということのほうが多いため、こちらをよく使うことになると思います。
このページでは軒にまつわる機能やメンテナン方法についてご紹介いたします。

軒下の役割

 

 軒には大きく3つの機能があります。一つは外壁の保護で、軒があることで紫外線が外壁に当たる量を抑えることができる他、降雨によって外壁が濡れたりといった水分によて影響を受けにくくすることができます。
 もう一つは日差しの調整です。日差しは夏場はできるだけ避けたいものですが、その逆に冬は日差しは多く取り込みたいと考えると思います。軒があると夏場は太陽が高い位置まで上るので、日差しが遮られて部屋の温度上昇を抑えることができます。そして冬場は太陽の位置が低いため軒によって日差しが遮られにくく、窓から多くの日差しを取り込むことができ快適に過ごせるようになります。
 最後の機能としては雨の吹き込みなどを防ぐ雨よけの機能です。軒下にある窓は雨が降っていても横殴りの雨でない限り、窓を開けても雨水の吹き込みはそれほどありません。
 このように軒下があることでの利点がありますが、最近はデザイン重視で軒先がほとんどないお住まいもあります。これからお住まいを建てる、もしくは大掛かりな屋根の改修を行う予定の方は、ここでご紹介いたしました機能を考慮した上で、軒下の有無を検討してみてはいかがでしょうか。

 

軒が短い、無いお住まいのリスク

 近年軒が短い、または軒そのものがないお住まいが増えています。特にお隣との間隔が狭い都心部に多く見られます。軒がない分費用を抑えることができる上、とてもスタイリッシュで魅力的なお住まいですが、軒がないことでさまざまな不具合が生じてしまう可能性があります。
 上記でご説明した通り、軒には雨や紫外線から外壁を守る役割があります。軒が短かったり軒が存在しないお住まいの場合、外壁に雨や紫外線が当たって劣化を早めてしまいます。外壁の塗膜が劣化すると、色あせや苔の発生、汚れの付着が目立つようになり、外壁塗装が必要になります。
 また軒の短い、軒がないお住まいでは外壁と屋根の結合部分からの雨漏りがとても多いです。雨漏りは結合部分から雨水が侵入する場合がほとんどです。そのため外壁と屋根の結合部分は雨漏りの原因となりやすいのですが、軒があれば結合部分に雨が当たらないので雨漏りのリスクは低くなります。しかし軒がなければ結合部に雨が当たるので雨漏りのリスクが高まります。
 デザイン重視で軒無しのお住まいを選んでしまうと、後々様々な不具合が発生してしまい、メンテナンス費が高くなる可能性があります。よく軒について調べた上で、検討することをおすすめします。

 

軒天に使われる材

・ケイカル板

 現在もっとも軒天板に使われているのがケイカル板です。けい酸質原料、消石灰、パルプなどが原料で作られており特徴として不燃性であることです。また、耐水性にも優れていることから軒天は降雨の吹き込みなどで濡れるケースもあるため軒天の材には適していると言えます。

 

・フレキシブルボード

 セメントと補強繊維が材料で作られた材で、とても衝撃に強く耐久性も高いのですがケイカル板よりも価格が割高であることと、重量に関してはケイカル板の2倍ほどあるといってデメリットもあります。

 

・ベニヤ板、化粧合板

 新築に使われる機会は少ないのですが、今でも多くのお住いで使われているのがベニヤ板や化粧合板などの木材系です。どちらも合板で経年によって接着剤が劣化して剥がれやすくなるなど、耐久性はそこまで高くありません。

 

 

軒下の補修が必要な状況について

 軒の補修というと、多くは軒下天井(以降、軒天)の不具合が多く、経年劣化の場合はその周辺の鼻隠しや破風板なども同様に傷んでいることが多いです。
軒天は地上からでも状況が確認できるため、以下のようなポイントをチェックしましょう。

 

・軒天板の剥がれ

 合板の場合は接着剤の劣化で剥がれるケースがある他、強風によってめくれてしまうこともあります。軒天板が剥がれて、穴があいていると、台風などの強風が屋根の裏側から拭き上げて最悪屋根ごと飛散するということにもなりかねません。

 

・軒天板変色

 通常は軒天に雨水が当たることは少ないのですが、屋根の雨仕舞が悪いと、屋根からの雨水が軒天板まで回り込んで濡らすことがあります。水分の影響が長期間に渡ると、変色から始まり、やがては腐食して穴が空いてしまいます。

・鳥害

 軒下は雨風がしのげて鳥の巣作りに最適な場所です。そのため、毎年春になると巣を作られて困るというお問い合わせが街の屋根やさんにもあります。鳥の巣はやっかいで、卵やひなが生まれている場合などは安易に撤去できない鳥獣保護法という法律があるため、作り途中を発見して速やかな対処が必要です。
鳥の巣が作られると糞尿によって異臭があったり、軒天を水分で腐らせることもあります。

 

軒天のメンテナンス方法

・塗装

 軒天は定期的に塗装をすることで水分や紫外線からの保護機能を維持させ寿命を延ばすことができます。
 塗装の手順として、まず高圧洗浄で汚れを落としますが木材やケイカル板の場合は高圧洗浄の威力が強いと破損させる恐れがあるため、威力を弱くしたり、水分に弱いこともあるため高圧洗浄は書けずにペーパーがけやケレンで下地処理を行う場合もあります。
 また、軒天板の継ぎ目は目止めといってパテなどを埋めて平坦にした上で、数回の重ね塗りを行います。
 ちなみに軒天の塗装をする場合は、足場が必要になることもそうですが、その時期になると外壁にも傷みが出てきているケースが多いので外壁塗装と軒天の塗装は合わせて行うと足場代を浮かせることができます。
 屋根、外壁塗装についての詳細ページも合わせて御覧ください

 

・軒天板の張替え

 軒天板が剥がれるなど、破損している場合は新しい軒天板に張替えを行います。古いものは撤去し、新しい軒天いたを設置しますが、他の軒天と色合いをあわせて塗装も実施することがあります。
 また、比較的軽微な劣化の場合は新しい軒天板を上から貼り付ける「増し張り」という施工方法を行う場合もあります。増し張りの利点は古い軒天板を撤去する必要がないのでその分作業時間を短縮できることや、廃材がでないため処分などの費用もかからないことから工事コストを抑えることができます。

 

 軒下のメンテナンス方法は状況に応じてどのような対応が適切か判断する必要があります。私達街の屋根やさんでは無料にて現地調査を行い、その結果からお施主様の要望を加味した上でメンテナンスのご提案をいたします。
 これから台風シーズンに備え、今一度お住いの点検を行ってみてはいかがでしょうか?街の屋根やさんまでお気軽にご相談ください。

 記事内に記載されている金額は2020年11月02日時点での費用となります。
 街の屋根やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
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