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横浜市港北区にてニチハ・パミールの屋根材にガルバリウム鋼板でカバー工法
【施工前】
【施工後】
施工内容屋根カバー工法、雨樋交換
築年数12年
施工期間10日間
使用材料ガルバリウム鋼板(OZルーフ182)
保証10年



【お問い合わせのきっかけ】
担当:増田
屋根の様子がおかしいので調査をしてほしい」とのご相談をきっかけにY様とはお付き合いが始まりました。Y様がたまたま遠くからご自宅を眺めた際に、屋根の表面が全体的に浮いている様に見えたそうです。直接屋根に上って確認をする訳にもいかず、メンテナンスを踏まえ、調査のご依頼を頂きました。築12年で現在に至るまで雨漏りなどの不具合は無く、建物全体のメンテナンスはもうしばらく様子を見てからとのお考えの様でした。しかし、屋根の様子が気になり、状況次第では早めの対処を行っておきたいとの事で、今回、屋根のカバー工事を行う経緯に至りました。使用されていた屋根材はニチハ・パミールです。葺き替えのご提案も行いましたが、ご予算などの都合もあり、今回はカバー工法での改修工事になります。
担当:増田
「工事前の様子」
調査時の屋根の様子です。屋根材の表面がボロボロでひどい状態です。使用されている屋根材はニチハのパミールです。1996年から2008年に製造された屋根材で、アスベストの使用を控えたために起こる不具合が問題とされている屋根材です。アスベストは粘着性が高く、強度を保つには優れた素材です。その使用を控えたことにより、層間剥離(ミルフィーユ状に剥がれる現象)やひび割れといった不具合が発生いたします。
この状態のまま放っておく訳にもいきません。屋根材の機能が果たせなくなると、雨漏りの原因にもなります。また、さらに剥離が広がれば、強風などで屋根材が飛び散り、周囲に迷惑をかける事にも繋がります。解決法は屋根材の上からカバーをするか、葺き替えを行うかの選択になります。築10年前後であれば、塗装によるメンテナンスでも十分な時期ではありますが、ニチハのパミールを使用しているお宅に限っては、屋根材を替える方法しかないのが現状です。メーカー側は製造責任を否定しています。築が10年以上経った屋根本体の不具合は、経年劣化によるものとしたスタンスです。問題を放置しておく訳にも行きませんので、必要な出費と捉えざるを得ない状況でしょう。
「施工開始」
Y様宅は築12年、スレート表面の劣化は伺えるものの、下地(野地板)はまだ確りとしております。既存のスレート材を剥がし、新たな屋根材を葺き替えることも選択肢の一つですが、撤去・処分費などのコストを抑えられるメリットもあるカバー工事が行える状況であるならば、カバー工事を選択するのも選択肢の一つでしょう。
表面が傷んできている屋根材の上にカバーを行うのですが、既存の屋根材と、その下の野地を合わせて新たな下地として活用するため、下地が確りしており、屋根全体に腐食や劣化が見受けられない状況であれば、ニチハのパミールが使用されている屋根の上からのカバーも問題ございません。通常のカバー工法と同じに、棟板金や雪止金具の撤去を行い、防水紙を敷く作業から始まります。
カバー工事は既存の屋根の上に屋根材を被せます。既存の屋根自体を下地として活用いたしますので、既存の屋根材全体に防水紙(ルーフィング)を敷いて行きます。屋根全体に防水紙(ルーフィング)を敷くのとあわせ、軒、ケラバ部分の板金施工をいたします。
新規屋根材にはガルバリウム鋼板製の板金を使用いたします。軽量で錆にも強く、屋根のカバー工事を行うにはもってこいの屋根材です。今回使用する屋根材は「OZルーフ182」です。耐久性・遮熱性に優れたガルバリウム鋼板を採用した屋根材で、軽量で耐震性に優れており、さざ波加工による高い意匠性を誇る金属屋根材になります。とにかくシンプルで軽い、コストを抑えたカバー工法にお勧めの屋根材です。
屋根材は軒から棟に掛け、重ねながら順に葺いていきます。軒部分などの役物(細かな部材)の施工や、壁との立ち上がり部分の施工、屋根同士が交わる谷部分などの施工は特に慎重に行います。水の流れに逆らわない様に切れ目を入れたり、板金同士がかみ合うように折り目を付けたりと、細かなところはその場で加工し、屋根の形に合うように丁寧に施工いたします。
今回は屋根工事とあわせ、雨樋の交換も行いました。雨樋も紫外線などの影響で劣化します。塗装を行うなどのメンテナンスは必要です。また、枯葉などが原因で詰まりを起こすこともございます。環境によっては定期的に掃除をする必要もございます。Y様宅でも近くの木々からの枯葉が原因で、一部雨樋の詰まりがございました。割れてしまった箇所などもあり、この機に雨樋を新設し、集水マスへの詰まり防止に網を設置いたしました。足場が必要なメンテナンスはできる限りまとめて行うのが良いでしょう。
屋根材は一枚一枚を釘で固定していきながら重ねて葺いていきます。今回の屋根材もですが、一般的な住宅に葺く屋根材、スレート、金属、シングル材などは、ある程度葺き方、施工の流れは同じです。壁との取り合いや細かな部分などは、屋根材の種類によって、加工の仕方などは変わりますが、下葺きを行い(野地板、防水紙の施工)、軒から棟にかけ順に重ねながら葺いて行くのが基本です。
棟部分には下地の役割を果たす板(貫板)を設置、その上に棟の形に加工された板金(棟板金)を設置いたします。自然環境の中で屋根材の劣化、飛散などの被害が多く見られるのが棟板金部分です。屋根の天辺に取り付けられていることもあり、風の影響などを受けやすいこともございます。下地に使用されている木が劣化すると、板金を止めてる釘が抜けやすくなり、強風などで外れてしまうのです。棟板金部分は気を使って点検を行うべき箇所です。尚、下地の貫板には木ではなく、樹脂製の素材を使用して耐久性を高める施工も行えます。多少コストはかかりますが、後の安心を考えた際にはお勧めです。
「屋根カバー工事完成」
屋根カバー工事の完成です。屋根へのカバー工事は既存の下地が活かせてこそ行える工事です。築年数が古くなれば下地の劣化も進みます。また、雨漏りなどが確認される場合は、下地の腐食も疑われるため、場合によっては下地からやり直す葺き替えのみの選択しか選べない状況もございます。不具合が発覚してからではなく、先々を見越して、出来るうちに対策を講じるのが、結果としてコスト削減にも繋がります。ご自宅の屋根材にニチハ パミールが使用されている場合は、特に下地に影響が出始める前に、対策を講じるのをお勧めいたします。Y様もきれいになった屋根に大変満足されておりました。今後は定期的にアフター・メンテナンスも行っていきます。Y様とはこれからも末永くお付き合いをさせて頂きたいと思います。
ニチハパミールとはどのような屋根材?
ニチハパミールは冒頭で述べた通り、問題が多く報告され現在では販売がされていない屋根材です。インターネットでも「パミール」と検索すると多くの不具合と、その後のメンテナンスに関する記事が見つかることから、今でもパミールの屋根材を使っているお住まいも多く存在することが伺えます。
大体が施工をしてから10年前後で問題が発覚して、いざ何かしらメンテナンスが必要となった時にご自宅の屋根材がパミールであり、「塗装はできない」と業者に言われてびっくりするといったケースも多いようです。そうです。パミールは経年で剥離などを起こしていると塗装をしても、屋根材ごと剥離してしまうため長持ちしないことから塗装では対応できないのです。
パミールがこのような問題を抱えている屋根材であることにはある時代背景があり、当時屋根材へアスベストが使われてましたが健康被害があることから法律で使用が禁止されました。アスベストは強度が高く耐候性にも優れているため屋根材には最適でしたが、経年で粉状になったものが飛散して人体に入ると、体内に滞留して肺がんや悪性中皮腫などの深刻な病気を引き起こす可能性があります。
そのため、屋根材メーカーのニチハがアスベストを含まない屋根材(ノンアスベスト屋根材)としてパミールを販売しましたが、設置されてから10年ほどで屋根材自体の剥離やヒビ割れが多く報告されるようになり現在に至ります。
お気を付け下さい!ニチハパミールのメンテナンスに塗装は不適切です
スレート屋根のメンテナンスで欠かせないのは屋根塗装です。スレートの色褪せや、苔、表面のざらつきなどが見られた場合、その状態が長く続くと屋根材が傷んで使えなくなります。そのため10年周期くらいで屋根塗装を行っていく必要がありますが、同じスレートであるパミールの場合は他の屋根材と違い塗装では回復させることができません。
その理由は、パミールの場合は経年による劣化でミルフィーユ状に剥離してしまいます。せっかく塗装をしても屋根材ごと剥がれてしまうため結局長持ちはしなく、再び屋根材を交換するための屋根葺き替え工事や屋根カバー工法などを行う必要がでてきます。
もしご自宅の家の屋根材がパミールの場合、塗装を進めてくる業者がいたら要注意です。
左写真のように剥離しているところに塗装をしても、下地と一緒に塗膜が剥がれてしまいます。パミール以外でも屋根材自体が劣化している場合は塗装しても長持ちしません。私達街の屋根やさんでは屋根塗装をする上で、事前に屋根材の状態を調査し、塗装可能か判断した上で施工しておりますのでご安心ください。
パミールの劣化症状
パミールの劣化症状は先ほどもご紹介したミルフィーユ状に剥離するのが主です。剥離は8〜10年で見られるようになり、剥離が目立ってきたら屋根葺き替えや屋根カバー工事を行う方が多いと思います。しかしパミールの劣化症状は剥離だけではありません。パミールの先端が白く変色するのも劣化症状です。これは剥離の一歩手前の症状で、これが見られたら数年後に剥離が起こりますので屋根葺き替えやカバー工事を検討しておいたほうがいい時期かもしれません。パミールは釘を使って固定されています。その釘も経年で劣化し、屋根材が落下することもあります。パミール専用の釘の中には錆や腐食が起きやすいものがあり、これを使用しているお家では屋根材が落下する可能性があります。高いところから約90cmの屋根材が落ちてくるわけですから大変危険です。剥離や変色がなくても、パミールのずれが見られた場合は早めに専門業者に点検を依頼することをお勧めします。
屋根材がパミールなのか分からない場合の確認方法
この記事をご覧になって、「自宅の屋根材がパミールだったらどうしよう...」と不安になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな場合は、まず屋根材に何が使われているかチェックすることから始めましょう。
1、ハウスメーカーや工務店に問合せる
2、図面や仕上げ表を確認する
3、屋根専門業者の無料点検を受ける
他にも実際に屋根に設置されている状態を見ることでもパミールかどうか判断することができます。実は他のスレートとパミールにはデザインに大きな特徴があり、パミールの屋根先に等間隔に凹凸があるものがパミールです。
しかし、ご自分で実際に屋根に上って屋根材を見るのは落下の危険があるためお勧めできません。私達街の屋根やさんではお住まいの無料点検を実施しておりますのでお気軽にご相談ください。
パミールの屋根に適したメンテナンス方法のご紹介
パミールは屋根塗装できないので屋根材を交換する工事が必要です。そのため、屋根葺き替えか屋根カバー工法どちらかの工事を選択することになります。
ちなみに屋根葺き替え工事は屋根材を一旦撤去して防水紙を新しく交換、その上から新しい屋根材を設置する工事です。それに対して屋根カバー工法は既存の屋根の上に防水紙を設置し、その上から屋根材を作る工法です。
それでは屋根葺き替え工事と屋根カバー工法、どちらを選べばいいのでしょうか?
実はスレート屋根において、屋根カバー工法が好まれる傾向にあるのは費用の安さです。屋根材を撤去しないため工期も短く廃材も少ないことが安さの理由ですが、そこにアスベストが使われている屋根材の場合は撤去費用が割高になるという要素もでてくるためです。
しかし、パミールはアスベストが使用されていないことから、撤去費用が割高になることもないため、実は屋根葺き替え工事と費用の面で比較はしにくくなります。では、屋根葺き替え工事と屋根カバー工法、どちらを選択するか考えた場合、一番は今のお住まいの今後のプラン次第といえるでしょう。
屋根材を入れ替える屋根葺き替え工事の方が屋根カバー工法よりも長く安心してお過ごししただけますが、将来的に建て替えなどを視野に入れている場合は屋根カバー工法の方が適しているといえます。他にも太陽光パネルを屋根に設置する予定があれば、屋根が二重になり重量が増す屋根カバー工法よりも屋根葺き替え工事の方がマッチしますので、まずは将来的なイメージを固めたうえでメンテナンスの方法を検討するようにしましょう。
記事内に記載されている金額は2020年09月07日時点での費用となります。
街の屋根やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
そのほかの料金プランはこちらからご確認いただけます。

工事を行ったY様邸のご感想をご紹介いたします
Y様邸のアンケート
【工事前】
息子がインターネットでさがした様です
Q3.当社を知りすぐにお問合せをされましたか?もし悩まれたとしたらどんなことがご不安でしたか?
信用できそうだったので問い合わせだけでもと思った様です。

Y様邸のアンケートを詳しく見る→

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