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鎌倉市大町にて縁切りがされていなくスレートが水を吸って変色している屋根調査、雨漏りしていなければカバー工事がお勧めです

更新日:2019年06月28日

鎌倉市大町のM様より、10年ほど前に塗装した築25年ほどのスレート屋根が気になるとの事で調査の依頼を頂きました。

現地にて調査前にお話しを詳しく伺った所、一度だけ塗装しているそうでした。

スレート・コロニアルと呼ばれる屋根材は基本は10年ごとの塗装でのメンテナンスが必要な屋根材です。25年前となると屋根材にアスベストが入っているのも気になる所です。

 

 

棟板金の錆や屋根材が雨水を吸って変色している様子

築25年、過去一度だけ塗装した屋根は塗膜が剥がれておりずるずる滑ってしまう状態でした。

 

屋根に上がって見てすぐにわかったのは屋根材が変色し劣化している事です。以前塗装した時に「縁切り」をしていなかったのでしょう。屋根材が雨水を吸い込んでしまっており、重なり部分の小口と呼ばれる所は一様に変色してしまっています。歩いてみると、下地はしっかりしていて沈み込むような所はありませんでしたが、表面は塗膜がなくなりかけているせいかかなり滑りやすい状態でした。

 

小口付近にはスレート屋根材の素地が見えてしまっておりそれが屋根全体に広がってしまっています

塗膜が剥がれてはっ水効果を失い、セメントの素地が出てしまっているスレート 屋根全体が塗膜の効果が薄れて防水性能を失いかけている状態でした

 

スレートはセメントと繊維素材を混ぜて薄く加工した板状にしたものです。スレート自体が防水性能を持っているわけではない為に塗装での表面の保護が必要な屋根材です。

今回は築年数が25年経っており、再度この状態の屋根に塗装を行ったとしても状態が悪いために新しい塗料がきちんと乗らない可能性が強い事と、屋根材と下地の間にあります「防水紙」の耐用年数も気になるため、塗装ではなく屋根工事を行う事が望ましいでしょう。

縁切り、タスペーサーが使用されていない屋根だった事も考えると塗装は厳しいのが現実です。

 

弊社へのご相談にも多いのが、塗装したばかりだけれど何か表面が剥がれている、塗装したばかりだけれど雨漏りしているなどです。そのような時に現地を見させていただくと、多くのスレート屋根塗装時に縁切りがされていません。雨水を逃がすためあえて隙間を設ける縁切りですが、それがないと全て建物内部へ雨水が入ってしまう事になります。

塗装はあくまで表面の保護であり、見えていない所は塗装で保護がされておりません。また、塗装したからといって屋根材自体の傷みが元に戻るわけではありません。

 

気になる棟板金を固定する釘が浮いている所 棟板金とスレート屋根は基本手が簡単に入る隙間はありませんが、横から簡単に手が入るほど棟板金自体が浮いてしまっています

 

他に気になる点として、雨仕舞として棟板金が必ず設置されておりますがこちらも錆が見受けられます。釘も同様に錆てしまっています。ここ数か月ではなく相当な年数が経っているようです。また通常棟板金はスレート屋根に被せると手が入るような隙間はありませんが、軽く手が入るような棟板金自体が浮いてしまっている箇所も確認できました(写真右)。

 

幸いまだ小屋裏に雨漏りしている様子がなかったために、屋根カバー工事を行う事となりました。屋根カバー工事は屋根材の処分費用がかからないため、アスベストが使われているスレート屋根によく使われる工法です。なぜよく使われるかと言いますとアスベストの処分費が高額な為です。下地である野地板がまだ雨漏りしていなければ、カバー工事ができます。

もちろん建物ごとにできるできないは変わってきますので、カバー工事を検討されていらっしゃるならば一度お気軽にご相談ください。

 

 

 

 

 記事内に記載されている金額は2019年06月28日時点での費用となります。
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