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横浜市戸塚区鳥が丘にて棟瓦の取り直し工事
横浜市戸塚区鳥が丘にお住まいのお客様より「瓦がズレてしまっているようなので見て欲しい」とのご依頼をいただき現地調査へ伺いました。「瓦がズレる」というと、釘を使わず瓦の下に敷いた土（葺き土）の粘着力で瓦を固定する「土葺き工法」のイメージが強いですが、ズレる場所により瓦の破損が原因だったり、漆喰の劣化によることもあります。まずは、詳しく調査を行い、最適なメンテナンス方法をご提案いたします。今回行った「棟の取り直し工事」についてご報告いたします。
ズレの状況を確認
立派な瓦屋根のお宅でした。大棟（おおむね）の棟瓦（冠瓦）の内側（棟際）に入っている瓦がズレ落ちている状態でした。棟際の瓦は、それ以外の瓦に比べると小さいですが、飛散してしまった場合は大変危険です。今回は、ズレただけで飛散による二次的被害が無く何よりでした。ズレが発生している部分は、漆喰が剥がれ台土があらわになっている状態でした。棟の際にある瓦は、漆喰が剥がれてしまったことでズレてしまいました。
棟瓦の取り直し工事
棟部分の瓦のズレを直すため、棟瓦の取り直し工事を行うこととなりました。既存の棟瓦を一旦外し、棟の土台から作り直すという工事です。まずは、既存の棟瓦と棟際の瓦を外し、棟を補強するための金具を設置していきます。棟際の瓦を釘で固定してズレ落ちないようにします。補強金具に芯材（芯木）を固定後、南蛮漆喰で土台を作ります。今回、芯材（しんざい）には、木材（防腐処理済）を使用しましたが、樹脂製の芯材もおすすめです。樹脂製の場合は、水分による腐食に強く、耐久性がありますので、長期にわたり安心いただけます。漆喰の劣化が進んでいた下り棟も併せて工事を行いました。
南蛮漆喰を使用
葺き土の代わりに耐久性と防水性に優れた「南蛮漆喰：シルガード」を使用して土台を完成させます。シルガードは、防水性に優れ吸水率も低減していますので強度と耐久性が抜群で、近年では主流となっています。最後に棟瓦（冠瓦）を被せ、パッキン付きのビスで、土台の芯材へ固定して工事は完了です。
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